キッズのみんな、こんにちは。サイエンステラーの大村正樹です。今週も東京浜松町にある秘密の科学研究所シークレットラボからお送りします「大村正樹のサイエンスキッズ」。さぁ、今週もザリガニを取り上げます。ラジオの前のキッズはザリガニを飼ったことあるよね。たいていあると思うんだ。バケツに入れるだけだったかもしれないし、とっても丁寧に飼育した人もいるかもしれない。今日はザリガニの達人に飼育のポイントなどを聞いてみたいと思います。ぜひ夏休みの自由研究のテーマにしたらどうかなと思います。お知らせの後。
今週のサイコーも、ザリガニに詳しい日本淡水開発の下釜豊久さんです。こんにちは。
こんにちは。
たぶん先週のラジオを聴いてから、アクアショップみたいなところやスーパーのエサ売り場にあったと思いますよ、日本淡水開発のザリガニや金魚のエサが(笑)。
そうですね。
そういうのをつくっていらっしゃる。前回はザリガニについて興味深いお話をうかがいました。ニホンザリガニとウチダザリガニ、それからアメリカザリガニがこの日本にはいます。東京にいるのはアメリカザリガニ?
そうですね。東京にいるのはアメリカザリガニだけになります。
アメリカザリガニの特徴は何ですか?
特徴といいますと、やっぱり色が一番特徴的ですかね。赤い色が特徴ですねぇ。世界のザリガニを見渡すと、逆に赤い色は珍しいので。
へぇ〜、 そうか。ラボに青いザリガニがいるんですが、これは何ザリガニですか?
これもアメリカザリガニではあるんですが、外国には真っ黒いザリガニだったりとか…。
へぇ〜。
茶色っぽい色をしていたりとか、青も多いですねぇ。
日本の土壌が赤いザリガニを生みやすいということでしょうか?
現地でもこのアメリカザリガニは赤いんですが、このザリガニが赤なんですね。珍しい色をしていますよね。赤は目立っちゃうんで、鳥やカエルのエサになりやすいと思うんですよ。なので、「赤い色がはたしてザリガニにとっていいのかどうなのか?」というのは本人に聞いてみないとわからないですけれど。
でも昭和2年に日本にやってきてから、赤い形で生きてるわけですから。
そうですね。
日本という国は、意外とザリガニにとって暮らしやすいかもしれませんね。
暮らしやすかったんでしょうねぇ。
子どもたちに釣られるぐらいしか、害がないということかもしれませんねぇ。
フフフフ、そうかもしれませんね。
野生動物のターゲットになるよりも、子どもたちにとられるほうが幸せかもしれませんしね。だって、みんな飼うんだから(笑)。
ハハハハハ。
しかも日本淡水開発のおいしいエサを食べられるわけですから、こんなハッピーなザリガニたちはいませんねぇ。
そうですねぇ、そういえば(笑)。
ザリガニをとるには下釜さんも僕もイカで釣っていましたけれど、あとはどんなとり方があるんですか?
そうですね、網でとったり。
網。
はい。直接、川に長靴をはいて入っちゃう人もいますけどね。
いやすいポイントはどこですか?
小さい川にしろ大きい川にしろ、ヘリですね。
端っこ?ちょっと藻がはえたような?
そうですね。水草がはえているような影とか、護岸の少し影になっているようなところでしょうか。夜行性なので影にいます。
いわゆる日のあたるところより、ちょっと日のあたってない護岸の影にくっついている感じですか?
そうですかね、はい。
水のきれいさみたいなものはどうでしょう?
アメリカザリガニに関しては、あまり関係ない。
関係ない?
日本のどこでも生きていられますから。
そうですか。すごくきれいな水のところにせい息するというわけでもなく。
そうですねぇ。
だから東京のあちこちにもいるわけですね。
あまり下ってしまって、海に近いとちょっと生きていけないでしょうけれども。
とるのにふさわしい時間はありますか?
やはり、ちびっ子たちが出て行くのは昼間の時間帯がいいかと思いますが、今いったように夜行性なので、早朝だったり夕方になると巣から大きいのも出てきます。
はぁ〜。
だから大きいのをねらおうと思ったら、夕方行くとか朝出かけて行くのがいいかもしれませんねぇ。
大きいのは、ちなみに下釜さんは最大どれぐらいのものを?
アメリカザリガニは、最大で13〜14センチ。
ほぉ〜。大きいのはだいたいどれぐらい?
アメリカザリガニは、それぐらいが最大です。
では、かなり大きいものを。
ええ。実物で体のサイズが13センチあると、かなり大きいです。
そうですか。
爪まで入れると20センチ超えますので。
あっ、体長が13センチあれば全長は…。
20センチぐらい。
相当でかいですねぇ。
かなり大きく感じると思います。
へぇ〜。よく魚釣りをやる人が魚拓(ぎょたく)をとりますけれど、ザリガニをとった人はどういう形で自分の成果を残すんですか?
今は写真がいいんじゃないでしょうか(笑)。
「大きいのをとったぞ!」と。
よくやるのが、例えばペットボトルを横に置いて比べるとか。地面に置いてとると大きさがよくわからないじゃないですか。
ええ。
なので、何か比較の対象物を置いて写真を撮るのがいいかなと思います。
ちょっと自由研究の準備の段階に入ってきましたね。じゃあ、ザリガニをとる。大きいものをとれたらとる。今度は家に持ち帰るわけですね。これはどういう飼い方の条件がありますか?
よく昔からいわれる「体が浸るぐらいの水を入れて飼う」というのは、ザリガニにとっては厳しい環境なので、できればきちっとある程度の大きさ−そうですね、30〜40センチぐらいのケースを用意し、そこにブクブクを入れて飼う。
ほぉ〜。
魚と同じようにエラで呼吸しています。ただエラがしめっていれば、水中にいなくてもある程度生きていられる特殊な能力を持っています。
はい。
なので「水を少し入れて飼えば生きているよ」とよくいわれますが、ザリガニにとっては苛酷な環境でしょうがなく呼吸している状態ですから、できれば水をしっかり張ってブクブクを入れ、魚のように飼うのが正解ですね。
絶対ブクブクは条件なんですね。あとは、ザリガニはけっこう何でも食べてくれますよね。
そうですね。雑食性ということで自然状態ではデトリ雑食−簡単にいうと、落ち葉などが水中に落ちて半分分解されたようなものを食べています。
ほぉ〜。
よく簡単に「雑食性、雑食性」といわれる。ただ雑食性といわれるからといって身近にある人間が食べるものでは消化できなかったりすることもあるので、アクアショップなどに行って観賞用のエサを与える。ザリガニ用のエサも売っていますから、そういったものをあげるのが健康にはいいんじゃないでしょうか。
「俺のつくったエサを食え」と、そういうことですよね(笑)。
そうですねぇ、一番いいと思います(笑)。
わかりました。あとザリガニは繁殖もできるんですか?タマゴを産んだりとか?
はい。わりとちびっ子でも簡単にできると思います。1年で親になりますので、7〜8センチあればもう結婚できると思って大丈夫です。
へぇ〜。1年でもう親になる!?
なります、アメリカザリガニは。
ブクブクさえあれば、ザリガニは長く生きるじゃないですか。
はい。
1年飼うことも夢じゃないですよね。
そうですね。
つがいで飼っておけば繁殖も可能ですか?
可能です。
オスメスの見分け方はあるんですか?
オスメスは引っくり返してお腹を見ると、オスにはオチンチンのようなものがついています。
えっ、どの辺についているんですか?
引っくり返してお腹のところです。それはメスかなぁ?
ラボにいるザリガニにオチンチンらしきもの確認できませんねぇ。
交尾する時にメスに引っかける鍵みたいなものが2本。
明らかにそれはわかるんですね。
わかります。
足が10本、爪も入れてあるじゃないですか。後ろ足のほうにもハサミがあるのが驚きでしたけれど、どの辺にありますか?
尾っぽの…。
お尻のほう。じゃあ、足のはえてるところよりもっと後ろですか?
後ろです。尾のほうで、尾の裏側にあります。
おぼえておいてください。これ、夏の自由研究の重大なヒントになりましたねぇ。みんな、参考になったかな?もうお時間です。今度ぜひ一緒にザリガニをとりに行きましょうよ。
いいですねぇ。一緒に行きましょう!
今週のサイコーは、日本淡水開発の下釜豊久さんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
大事なこと聞くの忘れちゃった。アメリカザリガニってレッドロブスターっていうよねぇ。あれザリガニでしょ?レストランであったよね。レッドロブスターってザリガニのことで、食べられることでいいんだよね?いやぁ、ちょっと大事なこと聞くの忘れちゃったなぁ。また来ていただくしかないね、これ。「レッドロブスター」、キッズのお父さんお母さんならわかりますよね。それでは、夏休みももうすぐそこまで来てるね。キッズのみんなも楽しい週末を。バイバ〜イ!