(茨城県水戸市・みわひめこさん)
私の住む茨城は、北海道や房総ほど話題になりませんが、
サンマ漁の季節、結構水揚げがあります。
今はひたちなかとなった父の実家は、
『那珂湊』の漁港の前でした。
実家は水産加工業を営んでいる関係で、
漁港の人たちとも知り合い。
私が小学生だった頃、秋のある日、伯父さんに
「船着き場行ってサンマ買って来い!」と言われ、
ポリバケツと100円玉一個持たされて、
船着き場へ行きました。
強面の漁師さんばかりの船着き場に行くと、
「ああ、(伯父の名前である)ヨシロウさんのとこのだな!」
と言われ、ポリバケツに水揚げしたばかりのサンマを
縦にボンボンと、都合30本ほど入れてもらったでしょうか!
「あの・・・お金」と言うと、「駄賃だ、とっとけ!」と、
タダでサンマを貰って戻ってきました。
帰りは那珂湊から水戸まで、そのポリバケツに貰った、
サンマに塩を振られたものを自宅に持って帰りました。
バスの中がサンマの匂いで臭くなってしまいましたが、
何しろ那珂湊からのバスだと40年前はそんなの当たり前で、
まだ車内に車掌が乗っているバスも残っていた頃で、
「良かったな!サンマか、気をつけて持って帰れ!」
と言ってもらえました。
父の実家は海水浴の季節に行くと、おやつはいつも『カツオの刺身』、
そして秋は『サンマの刺身』、冬は『干し芋』でした。
伯父さんは、これを肴に昼間から酒を飲んでいましたが、
今はお墓の中。
昭和の懐かしい思い出です。
子供にとっては、とんでもないおやつでしたが、
今思うと季節感満載の良い物を出してもらって
いたんですよねえ。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2009年09月24日 10:56
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