(下都賀郡・ニャーパパさん)
私の父は9年前に他界しました。
私が37歳で父は62歳でした。
子供の頃から私は父に褒められたという記憶がありませんでした。
頑固で板前の父は何かとすぐ手をあげました。
私の子供の頃の父へのイメージは「こわい」でした。
病院で余命少ないと先生に聞かされた時、
母と共に父には言いませんでした。
その日、人工呼吸器をつけることとなり、
私は父に「おやじ、呼吸がラクになるからくだをつけるけど
しばらく話すことができないよ。
何が欲しいものとか言っとくことあるか?」と聞くと、
父はしばし黙り、小さな声で「おまえはいいせがれだった…」と言いました。
私が「何言ってんだよ。そんなんじゃなくて、
用意したいものとか」というと、父は首を横に振りました。
私はあふれる涙をとめられませんした。
これが父の私に対する最初で最後の褒め言葉でした。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2008年02月21日 11:59
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