今回は、巣鴨のとげぬき地蔵の前で、
一般の方にインタビューをしてまいりました。
70歳の女性に「これまでの人生で驚いたこと」という
テーマで聞いたお話をお届けします。
私が30代の頃、家で内職をしているところへ、
新聞の勧誘員が来ました。
玄関のドアを少し開けて、「入ってもいいか?」と聞くので、
「入っていいかどうかは自分で考えて」と言うと、
その勧誘員はホントにノソノソと家に上がり込んで、
新聞の勧誘を始めたんです。
当時は娘が小さくて私の横で遊んでいて、
私も手を止めることなく内職をしていたのですが、
そんなのはお構い無しに勧誘をしてきました。
しばらく居座った後、
今度は「電車で帰るお金が無いから200円貸して欲しい」と
言ってきました。
当時の200円は大金で、
内職してコツコツお金を貯めていたぐらいですから
「私だってそんなお金は無いよ」と言ったんですが、
「それが無いと帰れない」と言うし、
聞けば「妻も子供もいる」って言うので、仕方なく貸しました。
その後、その勧誘員は、
私が貸した200円がとてもありがたかったらしく、
「いつまでもフラフラしていられない」と思い、
ビルの掃除を始め、そこで一生懸命仕事をして出世し、
最後にはビル清掃の会社の社長になったそうです!
その会社も規模をだんだん大きくしていって、
六本木にビルを建てるぐらいの
大きな会社になったそうです。
何年か経ったあと、うちにお礼に来て、
その時にこう言っていました。
『あの時借りた200円が本当にありがたかった。
あの200円で根性を叩き直されて、俺の人生はそこから始まった』と。
内職をしている私からお金を借りなければならないのが、
情けないと思ったんでしょうね。
でもまさか社長になるとは思いませんでした。
本当にビックリしましたね。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2007年05月31日 15:51
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