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2010年09月22日

本の達人

今回、お迎えしたのは本の達人、書評家の
石井千湖さん

石井さんは、大学卒業後は書店に就職。毎日本に囲まれ、文芸書から
実用書まで幅広く担当、ジャンル問わず読むようになり、やがて雑誌に
原稿を依頼されたり、新刊採点員を務めたことがきっかけで、
著者インタビューやブックレビューを中心に活動されています。

●最近の本の傾向を教えて下さい?


ハーバード大学の政治哲学の授業をまとめた
『これからの「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル・早川書房)が
ベストセラーになり、善悪の根本を問うような本が注目を集めています。
純文学では『悪貨』(島田雅彦・講談社)、エンターテインメントでは
『悪の教典』(貴志祐介・文藝春秋)が話題になるなど、小説の世界でも
“悪”がキーワード。毎年、年末になると複数の媒体でミステリーの
ベストテンが発表されますが、『悪の教典』は、おそらく上位に
ランクインするでしょう。


こういう傾向が流行るのは、不景気だとか、政治がめまぐるしく変わる
時代背景の中常識を疑ってかかるという時代だからではないでしょうか?


●月に何冊くらい読まれるのですか? 

25冊から30冊くらいです。


●最近、注目している作家の方は?


朝倉かすみさん。50歳だけれども、若手作家です。44歳という、
他の作家よりも遅い年齢でデビューしながら、すぐに人気作家に。
『田村はまだか』で吉川英治新人文学賞を受賞。
『声出して行こう』(光文社)は通り魔事件が起こった町に住む人びとの
心の中に生まれた波紋を連作形式で描いた長編小説。
特に第四章「お先にどうぞ、アルフォンス」は姑と嫁の関係が秀逸です。
女同士のつきあいに悩んだことがある人は必読。


付箋 .JPG

朝倉さんの本には、ご覧のようにものすごい数の付箋が貼られておりました。


●今後の予定は・・・・?


オールアバウト「話題の本」で、ベストセラーだけではなくいろんな本を
紹介しています。
インターネットが見られる方は、ぜひご覧ください。
“話題の本”で検索すると、上のほうに出てきます。


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投稿者 たまなび : 2010年09月22日 17:24

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