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2009年11月23日

オヤジ魂「日本の夫婦別姓について」

民主党が出した政策集の中に「選択的夫婦別姓の早期実現」という項目があります。

実現するために、法務大臣の千葉景子さんと、男女共同参画担当大臣の福島瑞穂さんらが話し合い、早ければ来年の通常国会にも選択的夫婦別姓を導入する民法改正法案を提出しようとしています。

■選択的夫婦別姓とは?■
日本がとろうとしている夫婦別姓は、選択的夫婦別姓というものです。
選択的夫婦別姓とは「夫婦同姓(同じ苗字)でも夫婦別姓(違う苗字)でも、どちらでも選べますよ」という制度のことです。
例)玉ちゃんが小栗旬くんと結婚した場合
夫婦同姓ならば、小栗旬・小栗美沙(または玉川旬・玉川美沙)となりますが、夫婦別姓を選択すると、小栗旬・玉川美沙とそのままになります。

■夫婦の苗字の現状■
現行の民法では結婚すると、男女どちらかが姓を改める必要があります。
夫の姓を選び、妻が改姓する夫婦が圧倒的で、昨年は96%を超えています。

■なぜ夫婦別姓を望むのか?■
結婚後も働く女性の中には、取引先との付き合いを円滑にするなどの事情で、職場で旧姓を使い続ける人もいます。
しかし、日常生活ではパスポートや運転免許証などの表記は原則として戸籍の名前を使わなければならず、2つの苗字を使い分ける不便さを感じている女性を中心に、夫婦別姓が法的に実現することを望む声が上がっています。

■夫婦同姓はいつから?■
そもそも私たちが苗字を持ち始めたのは明治時代に入ってから。
実は苗字を持ってからまだ140年ぐらいしか、たっていないんです。
私たちが苗字を持ち始めた明治時代の前半は、妻が実家の姓(苗字)を名乗る夫婦別姓でした。
ところが1898年(明治31年)に施行された民法で「家」の制度を導入し、夫婦がともに「家」の姓(苗字)を名乗ることになりました。
夫婦同姓になってもまだ110年ぐらいしか、たっていないんですね。

■世界の制度はどうなっているのか?■
実は日本のように夫婦同姓を強制している国は少数派で、別姓を認める国が多数を占めています。
韓国、イラン、カナダ・ケベック州、クウェート、サウジアラビア、シンガポール、スペイン、中国、フランス、ベルギーなどが夫婦別姓です。
日本と同じように夫婦同姓の国は、ドミニカ、インドの一部、スイス、タイ、トルコ、パキスタン、オーストリア、ギリシャなど。

■夫婦別姓の問題点■
親子の姓が別々になることで、家族の一体感を損ない、家庭崩壊につながる恐れがある。という考えもあります。
また、家制度を基本としてきた墓碑銘(お墓に彫る名前など)や表札に混乱が生じるとも言われています。

■子供の名前はどうするのか?■
夫婦別姓となった場合にも、子供の苗字はどうするのか?という問題があります。
法務省が出した案によると、「複数の子の苗字は統一する」としているのに対し民主党などの案は「兄弟姉妹で姓(苗字)が異なるケースを認める」内容になっています。

■夫婦別姓をめぐる動き■
1991年から始まり、96年に行った総理府世論調査では、賛成33%・反対40%と反対派が多数を占めていました。
しかし2001年の内閣府世論調査で賛成42%・反対30%と賛成派が反対派を上回り、2007年の世論調査では賛成37%・反対35%と拮抗しています。

日本の夫婦別姓の動き、来年の1月末に召集される通常国会に注目しましょう。

投稿者 たまなび : 2009年11月23日 17:00

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