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2009年04月22日

なるほど番長 匠魂

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今回、お迎えした匠は、地名の匠
大石学さん


大石さんは、江戸時代を中心とする歴史や地域史の専門家で
東京学芸大学教授であり、あの人気ドラマ「篤姫」の時代考証もされた方です。 

●まずは江戸の町づくりについて教えて下さい?

江戸時代、家康が江戸に入り、町の開発に努め、兵農分離で新しい地名が
爆発的に増えていった。
東京の街は、武家、農家、商業地などその町の特長から町名がダイナミックに
付けられていった歴史がある

●具体的に教えて下さい?

★亀有は、その昔、亀無しだった
葛飾区亀有は、江戸時代につけられた名前だったが、それ以前は亀無、亀梨という
地名だったと記録書に残っている。
それが江戸幕府の作った「新編武蔵風土記稿」で亀有になっている。
「梨」のことを「ありの実」「するめ」を「あたりめ」と言い換えるように
「無し」という言葉を忌み嫌って改められたとしています。


★鶯を放ったから鶯谷

元禄時代、輪王寺宮という方が、京都から取り寄せた鶯を
この地にたくさん放った。
もともと鶯の名所だったが、さらに鶯の鳴き声の
名所となりやがて地名となった。


★盗賊の名前から付いた渋谷

諸説あるが、面白いのは盗賊の名前から付いたという説。
1083年の後三年の役で活躍した河崎重家という武将が御所に忍び込んだ
盗賊のうち一人を切捨て、ひとりを捕まえた。
その盗賊の名前が渋谷権之介ということでその勇気をたたえて名前を名乗らせた。
渋谷重家となった武将はやがて現在の渋谷に住み、その名が地名となった

~また、渋谷の面白い話として
戦後、渋谷にはロープウエー「ひばり号」が走っていた。東横百貨店の屋上と
玉電ビルを結ぶ往復75メートルのもので、子供限定だったが渋谷の名物だった


★一日に千本取れることから千駄ヶ谷泉

かつて千駄ヶ谷一帯は、たくさんのかやぶき屋根に使われる萱が
多く生い茂っていた地域だった。
一日1000駄の萱を刈り取っていたためこの名がついたと言われる。
これは茗荷谷も同様。茗荷の産地だったから地名となった。


★もともと火薬庫前ってどこ?

現在、明治大学があることから明大前という駅がありますが
以前は陸軍の火薬庫があったことから「火薬庫前」という駅名だった。


こんな面白い町の歴史が書かれているのは?

「駅名で読む江戸・東京」「続・駅名で読む江戸・東京」です


投稿者 たまなび : 2009年04月22日 17:27

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