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2013年10月15日

さあ、下剋上アゲイン！！

両者1勝1敗で迎えたＣＳ１ＳＴステージ３戦目、制したのは我がマリーンズだった。

４－１

今シリーズ初の、手に汗握る接戦だった。

前日「投げたくてウズウズしていた」と語った先発唐川は、４回まで無失点と試合を作る。
すると、鈴木大地が、マリンズサポーターが待つライトスタンドに先制のソロ本塁打を打ち込む。
援護を受けた唐川は、5回を三人でピシャリと抑えると、流れが一気にマリンズのものとなった。

続く6回　先頭井口が初球をセンターバックスクリーンに飛び込む特大ホームランを放ち、重い重い2点目を手に入れた。

唐川は、6回無死から片岡、栗山に連打を浴びると、伊東監督は迷わず内を投入。
内は浅村にライトに犠牲フライを許すも、続く秋山をダブルプレーに打ち取った。

8回には涌井から角中が2点タイムリーを放ち試合をほぼ決めた。キャプテン岡田の走塁も光った。

最後は今シーズン初のセーブ王のタイトルを獲得した益田がしっかり締めて3年ぶりにＣＳファイナルステージに進出することとなった。

これでマリンズは4度目のＣＳ１ｓｔステージ挑戦にして4度とも突破。やっぱりこのチーム短期に強い。

試合後の伊東監督には興奮が残っていた。

『今まで流れていた青い血から、今日で黒い血になりました。まだ先があるんだけど優勝したような気分です。井口のホームランの時は気づいたらベンチの外に出ていた』

と、一気にまくし立てた。

「唐揚げ（唐川）も良く投げてくれて、うまいこと先制出来たが、これをどう逃げ切ってやろうかとずーっと緊張していた。選手には笑って（試合を）やろうと話していたので、自分が弱気なところは絶対に見せられないと思って強気で継投策をやっていった」

熱く試合を振りかえる伊東監督を見て、本当にこの監督は勝負師だなと改めて思った。

野球のジンクスに　『大勝した次の試合は貧打』　というのがあるが、このシリーズはまさしくそれが表れていた。

10月8日　順位とＣＳ開催地を決するシーズン最終戦は
　　　　　　　　１０－２　ライオンズ勝利。
CS　1戦目は１１－１　マリンズ勝利。
　　　2戦目は１５－０　ライオンズ勝利。
　　　3戦目が４－１　　マリンズ勝利。

どれも大勝したチームが翌日は抑えられ変わり番こに敗れている。

伊東監督は接戦に持ち込めない場合は、翌日の試合に備え相手を撹乱したり、わざと気持ちよく打たせて油断させようとしているのではないかとさえ思わされてしまう。

敗れた10月8日は成瀬にの調子を探る復帰登板だったし、今シリーズ第2戦は左腕松永が4点奪われると、その後は藤岡、レデズマ、服部とオール左投手だけで継投。翌日先発の右投手唐川と決してイメージをダブらせない工夫があるように思われる。

～明日の勝ちのために今日大きく負ける～

実際今年のマリンズは総得点より総失点の方がはるかに多い。そんなＡクラスのチームはこれまでもざらにはない。

あくまでもうがった見方だが、ＣＳ本拠地開催を捨ててでも、さらに上を目指せる策があるなら実行する。そんなことが出来てしまう男なのではないか。

黒いのはもしかしたら、血だけではないのかもしれない。

常にこビジターチームとして戦うこのブラックのユニフォームこそが下剋上の証。

敵地仙台でも、もっと黒く黒く魂を焦がして戦って欲しい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　かわのをとや

投稿者 文化放送スポーツ部 : 2013年10月15日 05:53