今夜のマリーンズ

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2010年10月21日

史上最高の下剋上達成!!5年ぶりの日本シリーズへ!!

歓喜の再現です。

また福岡です。

よくぞ、厳しい1勝のアドバンテージを跳ね除けてくれました。
よくぞ、オールアウエーで6試合、あの真っ赤に染めた3万7千の九州のファンの声援に耐えてくれました。

戦士たちは、みんな嬉しそうでした。みんないい顔してました。

胴上げされる指揮官も、それを支える選手の顔ぶれも、ずいぶん変わってしまったけれど、今回の胴上げは、5年前の思い出とも重なり、2倍の喜びを得た実感です。

ペナントレースの最後の最後、CS進出を賭けたあの『負けられない、崖っぷちの3連戦』で、激闘の末見事に3連勝。

CS1stステージでは、ライオンズを2タテで退けたものの、CSファイナル第3戦で、ホークスに先に王手をかけられ、またも、一つも負けが許されない状況から、これまた不死身の3連勝。

『負けられない3連戦』を2度とも奇跡の3連勝でクリアーしたというのに、大願成就の胴上げの際には、1度、2度と、指揮官を上空に高く持ち上げた後、なんと3度目にバランスを崩し、中途半端に落下させてしまうという大失態。

胴上げは、2-1

逆に奇跡です。まあ、なんとも憎めない不思議な集団です。

しかし、そんな目にあいながらも指揮官は、

「素晴らしい選手、コーチ、スタッフと一緒にここまでやってこられて、しかも1年目に胴上げされて幸せです」

と、最後まで周囲を持ち上げていました。

普段から、瞳が潤みがちな指揮官、、開幕初勝利直後、ある記者に「泣いているんですか」と、勘違いして尋ねられたのを、目の前で目撃しましたが、そんな記者たちにも、今度は、ハッキリと分かる、喜びの涙を湛えた感謝の勝利監督インタビューでした。

春に、私が予言したとおり、『理想の上司№1』になってくれたんですね。

まだこの先に日本シリーズがありますが、長嶋さん、王さん、野村さん、星野さん、原さん、そういうタイプではない、この謙虚な指揮官が、『和』のスローガンを用い、個性派集団を率いてチームの目標を達成させたことは、大きく評価されるべきだと思います。

そうですねえ、「若松さんタイプ」ですかねえ?カテゴリー的にいうと。
今にも「ファンのみなさん、おめでとうございました。」と、言ってくれそうでした。


『MVPは誰か』と聞かれれば、おそらく多くの人は成瀬と答えるでしょう。

そりゃそうですよねえ。

ホークスのエース杉内と投げ合い2戦2勝。中4日の疲労を微塵にも感じさせない完璧なキレと制球力。

試合後、解説の東尾さんが「俺の現役時代よりコントロールは上や。いうとけ!」と、ベタボメでした。

ですが、シーズン終盤からこのポストシーズン、目を瞑れば様々なポイントで活躍した、様々な選手の姿も幾重にも重なってきます。

疲弊したブルペン陣を救うため、突如現れたメシア、内の快刀乱麻のピッチング。
シーズン142試合目にして自身今季初勝利を上げると、翌日もマウンドに上がり、まさかの連夜の勝利投手に。
大一番の最終戦もピンチを封じ込み、たった3日でブルペンの主役に躍り出ました。

シ-ズン最終戦。堅い立ち上がりの成瀬を、逆転2ランで救った今江。
CSホークスとの最終戦も、連続押し出しの直後、センター前にタイムリーヒットを転がし、試合を決めてくれました。

CSvs西武第1戦、延長11回の表に放った福浦の決勝ホームラン。夢を運ぶ、とにかく美しい放物線でした。
福岡でも第4戦に決勝打。お立ち台に上りました。

パ・リーグではイチロー以来の200安打を記録し、27度の猛打賞日本記録も樹立したキャプテン西岡。
しかし、今年一番の大仕事はCS第1戦、1点を追う8回、完封負けも予感する中、西武のエース涌井から打ち返した、センターバックスクリーンに飛び込む意地の同点弾!!
今思い返しても鳥肌が立ちます。

CSvsホークス第5戦、1点を追う7回。2度のバント失敗の後、一転、左中間に同点タイムリーを放ったサブロー。選手会長が一挙逆転の気運を作りました。

ルーキーながら度胸よく、広いヤフードームで2本のホームランをかっ飛ばした清田。2本目のダメ押し弾は、真っ黒に染まるマリーンズサポーターの手招きの中に抱かれました。
酷暑の夏にも一番元気にプレーし、同じルーキー荻野の怪我の穴を十分に埋める大活躍でした。

そして圧巻だったのが里崎。CSvs西武で、背筋痛から2カ月ぶりでギリギリの1軍復帰を果たすと、1戦2戦とも、劣勢の9回に同点タイムリーと同点ソロ。
まさしく、起死回生、生き残りの一打。
試合前の打撃練習では、詰まった当たりばかりだったのに、本当に大舞台に強い!持ってるなあ~。

同じく、シ-ズン終盤に悔しい2軍暮らしが続いた渡辺俊介。
CS西武戦で一軍登録されると第2戦でマーフィーがリードを許したのを受け、なんと2番手でロングリリーフ。
強い意志でマイペースを貫き、次第に流れを我が方に引き寄せてくれました。
王手をかけられたホークス戦でも敵の勢いを完全に断つ、完璧なカムバック投法を見せてくれました。

マリンでの最終戦で、ホームに気迫のヘッドスライディングで生還した今岡。マリーンズベンチも驚きましたが、一番驚いたのは、古巣の阪神ナインだったでしょう。
ホークスとの第4戦でも、チームを勢いづかせる先制ホームランをレフトスタンドに放り込んでくれました。

メジャーでも優勝請負人だった井口も流石の働きでした。劣勢の場面で、いつもチャンスを切り開いてくれたのはこの男でした。

本来の4番キムテギュンも貴重なタイムリーを打ってくれました。
マリンでの143試合目、本当に久しぶりのお立ち台で、「ボクが、もっと打ってたらチームはもっといい順位にいたのに・・」と、ファンに漏らしたキムテギュン。
「ありがとう」十分取り返してくれました。

大松は、初戦杉内から値千金の決勝3ラン!!
最終戦もダメ押し弾!!本来の打撃が戻り、日本シリーズが楽しみです。
声がロックの布袋に似ています。

マットン、的場もいぶし銀の好リードでした。
もし、今シーズンマットンをとってなかったらと考えると、肝が冷え上がります。

小野、伊藤、薮田、古谷、小林宏のブルペン陣もCSは盤石。ホークス自慢のSMB48のお株を奪う、安心の力投でした。

何か名前を考えなければならないですね。、、、え~、内も入れて~、、、

O、 U、 I、 Y、 F、 K  、、、 おうい(お-い)、 YFK~!!かな??

やっぱり5年経ってもYFKなんだな。


胴上げの後、監督以下コーチ、選手、スタッフはともにレフトスタンドの一角を陣取る、マリンズサポーターの前まで歩を進めました。

そして、みんなで自然に組みあった肩を左右に揺らしながら、サポーターとともに声高らかに歓喜の歌を歌いあげました。

♪マリーンズが~  ほんとうに すきだから~

 みんなで  このよろこびを  わかちあおう  ♪


さあ、30日から日本シリーズ。

マリン最終戦で西村監督がサポーターに約束した通り、また地元マリスタに帰ってきてくれます。

史上最高の下剋上とは、西村監督にとって、元同僚であり、日本一も経験した先輩監督でもある、落合監督を破って優勝することなのかもしれません。


まだまだ夢の続き。


                                       かわのをとや


投稿者 文化放送スポーツ部 : 2010年10月21日 10:41

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