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2010年07月30日
記憶喪失
そうですねえ、5回以降ははっきり覚えていません。
試合前、ブルペンキャッチャーの味園さんに「コーリーは日本の夏は問題ないんですか」と尋ねると、
「それは問題ないです。ただ、、」
「ただ?」
「とにかくマウンドでムッチャ落ち着きがないんです。特に一度乱れると慌ててどんどん投げたがるんですわ。自分をコントロールできるかがカギですね」
好調打線から早くも5点目をプレゼントされた直後の4回裏、コーリーは突然乱れました。
先頭原に四球を与えたところで、
「ヤバイ、来た!」
西本投手コーチが異変を感じマウンドに猛ダッシュ。あまりのスピードに通訳がついていけません。
パニクると抑えが利かず、ソワソワと投げ急ぐコーリーをなんとか落ち着かすために、なんだかチームが大慌てです。
功を奏したのか続く栗山は打ち取り、ベンチはいったん
「ヨシっ!」
しかし賞味期限はすぐ切れて、中島にも球筋の定まらないもったいない「あらら」の四球。
するとベンチは
「どうした、どうした!?」 「まただよまた!!」
コーリーはマウンドでソワソワソワソワ。
3回まで坂田の1安打だけとほぼ完璧に抑えていた人間とは全く「別人格」のコーリーがそこにいます。
西本さん、慌ててもう一度飛び出したいところだが、それをやってしまってはルール上投手交代。
ならばと入籍で責任感さらに倍増のキャプテン西岡がすかさずマウンドに駆け寄り、なんとか落ち着かそうと諭します。
しかし、コーリーの目は誰が見ても、人の話が耳に入ってきてるとはとても思えないベクトル違いの決死の表情。
直後、
西岡がショートのポジションに戻るや否や、足を上げもう投げようとするコーリーの右腕から放たれた球は、ハイ、いわゆる『フェルナンデスのツボ』に綺麗にス―ーーッ、
それをフェルナンデスは見事にカーーーン!!
西武ファンンは「ウオーーーー!!」
マリンズファンは「あれーーーー??」
放物線の打球はレフトスタンドにド--ーン!
「えーー??初球ですか??間をとった後の初球って!?。。。。。」
いやいや、まだ5-3とタカをくくっていると2番手の橋本、3番手の古谷が同様に四球で走者をためて
は打たれ、ためては打たれの繰り返し。
2イニングで9四死球では勝てるわけがありません。
確か6-5でしたか、わたしが覚えていたのは。。。(結果は12-6)
このゲームに勝てば西武の本拠地では1998年10月、まだ屋根がなかった西武球場時代以来12年ぶりの同一カード3連勝、そしてこの日負けたソフトバンクとのゲーム差も0,5となり、マリスタ首位攻防戦のボルテージがもう一つ上がったのに、まさかの5点差逆転負けでした。
中継中レポートでコーリーの
「突然リリースポイントが乱れてしまった。自分でも何が起こったかわからない。理解できない」
という降板後の談話を伝えると、
西武逆転で上機嫌の解説の東尾さんは「そんなの自分で分からないんだったらこっちは全くわからないですよねえ。べらんめえ。」と笑い飛ばしていました。
のんきな人だ。
かわのをとや
投稿者 文化放送スポーツ部 : 2010年07月30日 09:21