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2007年08月26日
怖くて面白かった! 八月の「浜松町かもめ亭」
8月23日(木)、まだまだ巷は残暑がきびしい気候でしたが、文化放送・メディアプラスホールには涼し~い空気が流れました。
そうです。今回の「浜松町かもめ亭」は怪談特集と銘打ちまして、正雀師匠の怪談噺、二席をお届けしたのです。
番組は以下の通りです。
<正雀・歌之介 二人会>
彦丸 「幇間腹」
歌之介 「B型人間」
正雀 「怪談累草紙 親不知の場」
〈仲入り〉
歌之介 「お父さんのハンディ」
正雀 「質屋蔵」
怪談だけではあまりにコワイので、寄席の爆笑派、歌之介さんに自作の滑稽噺を二席演じていただき、これは最高に可笑しかった(笑いすぎて涙を流したというお客様が多かった!)のですが、今回は怪談の舞台裏をレポートさせていただきます。
舞台上手。扉の上に貼られたお札に気がつかれたかたはいらっしゃいますでしょうか?
寄席や芝居の世界では、怪談噺を上演するときに、安全を祈願し必ずお参りをします。たとえば圓朝作の怪談を演じるときは、谷中の全生庵(圓朝の墓がある)に訪れたり、お参りをする先はそれぞれなのですが、先代・林家正蔵師匠は四谷の田宮神社さんに欠かさずお参りをされていたそうです。(田宮神社さんは四谷怪談の田宮家に所縁の神社で、四谷怪談上演のさいには関係者が必ずお参りをすることで知られています)今回は、私(スタッフの松本尚久)が田宮神社さんにお参りをさせていただき、お札を頂戴して参りました。お札の霊験も会ったと思います・・・会は無事におわりました。
今回、正雀師匠が口演された「累草紙」は「かもめ亭」八回の中で、もっとも演出が凝らされたものでした。
噺の終盤、怪異がおきるくだりでは、三味線、太鼓の鳴り物に加え、ドラ(鐘の音)、附け打ちが使用され、照明も変化しました。これは江戸時代から伝わる芝居噺の演出で、舞台を盛り上げてくれます。レギュラー前座、こはるさんが手にしているドラ。打ち方によって音色がかなり変化し、じつは扱いがむつかしいものでもあります。今回は、怖く、不気味に響きました・・。
開演前の高座。
正雀さんを中心に、鳴り物、照明の稽古がされました。なんか・・・稽古中から、いつもの「かもめ亭」とは違う、なにかヒンヤリした雰囲気を感じたのですが・・・私だけでょうか??
さて、無事に会も終了し、恒例の打ち上げ風景です。
左から、正雀師匠、三味線の田中ふゆ師匠(かもめ亭初参加です)、彦丸さん。
正雀師匠は八代目桂文楽師匠の芸について、お話をしてくださいました。
ベテランであるにもかかわらず、いつも芸について真摯な正雀師匠です。
松本尚久(放送作家)
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次回 9月公演は9月21日開催。
出演は、トリから柳家花緑、三遊亭圓窓、立川談修、林家たけ平です。
現在、チケットぴあで発売中。ご来場をお待ちしています!
かもめ亭 http://www.joqr.co.jp/kamome/
電子ぴあ http://search.pia.co.jp/perform.htm?pcd=379281&sheetNo=203789
投稿者 落語 : 2007年08月26日 22:16