2008年08月13日

宮崎放送・宮崎の森をどげんかせんといかん

8月4日(月)
宮崎伐採.jpg

「山をあらさず、再造林することによって、土砂の流出を防ぎ、
地域住民の安全を守っていきたい」と、言葉に力を込めるのは、
宮崎県西都市で、スギの生産会社を営む
NPO法人「ひむか維森の会」の代表、松岡 明彦さん(47)さん。
宮崎人.jpg

NPOを発足させたのが、丁度、1年前…木材価格の低迷や
後継者不足で、元気をなくした林業を盛り上げたいという思いから、
林業仲間に呼びかけた。
松岡さんを突き動かしたのは、急速に機械化が進み、
大量伐採や計画性のない作業道によって、荒れ果てた
山林の光景だった。

心を痛めた松岡さんは、まずは、自分たちが山を見つめ
直さなければと思い、今年5月、松岡さんたちは、
木材の伐採や搬出について、独自にガイドラインを作成した。

ガイドラインのルールは、重要な動植物を避けて伐採することや、
土砂が大量に流れ出ないように広い範囲で伐採する際は、
時間や場所を分散させるなど、76にものぼった。

環境への配慮を第一に考えたガイドラインだが、
時間や費用など作業コストが、かさんでしまうのが 悩みのタネ。
ガイドラインを全国に広めたい!理解と協力を促すために、
松岡さんたちは、 ある認証制度の実現もめざしている。
ガイドラインを守れば、学識経験者や行政が、お墨付きを与え、
木材価格にも反映させようというのだ。

ひむか維森の会・松岡 明彦代表理事は
「しっかり作業することによって、丸太を採算のあう価格で
買ってもらいたい、そういうことで宮崎の林業を活性化したいと
思っている」と話す。
スギ生産量日本一の宮崎県で、山の男たちが発案した
森林伐採のルール。

原油高騰や、輸入木材の増加で、厳しい競争にさらされる中、
環境にこだわることで生き残りを図ろうとしている。

投稿者 文化放送報道部 : 07:30