2008年08月06日
北海道オホーツク・アザラシが警告する流氷消滅の危機
7月29日(火)
北海道オホーツクの冬の風物詩「流氷」に
異変が起こっている。
氷と氷がこすれ合う「キュー、キュー」という音を
ここ数年めっきり聞くことがなくなったという。
北の海の異変は北海道の北の端・稚内市の
日本海側にある抜海港でもおきている。
5年程前から「冬の間」ゴマフアザラシが急増し、
観光名所に生まれ変わってきたのだ。
観察小屋の管理人・伊藤幸さんはここで、5年間
冬の間、ゴマフアザラシの数を調査している。
「毎年、1割から2割増えている傾向」と、話す。
日本海側でゴマフアザラシが急増する原因について
東京農業大学の小林万里講師は
「宗谷海峡の氷が減った事で来やすくなった。
そして、彼らは流氷の上で出産するので
戻りやすくなった」と分析している。
減少していく「流氷」は地球温暖化が原因。
北海道立流氷科学センターの青田昌秋所長は
「オホーツク海は流氷南限の海と言われ
かろうじて凍っている。50年後,100年後には
この沿岸から流氷がなくなる恐れがある。」と
将来のオホーツク悔の姿を予想する。
オホーツク海側の流氷が減ったために日本海側に
押し寄せるゴマフアザラシたちは地球温暖化の危機を
私たちに知らせようとしているのかもしれない。
投稿者 文化放送報道部 : 07:31