2008年07月09日
大分放送・絶滅危惧種・べっこうとんぼを守れ
7月1日(火)
体調4センチ前後の「べっこうとんぼ」
羽化直前の色がべっこう色をしていることから名前がついた。
かつては東北から九州まで広く分布していたものの、池や沼の
減少や環境汚染などでついに絶滅危惧種に指定された。
このべっこうとんぼの一番の生息地である大分県の中津市でも
その数は減っていた。
そこで、NPO法人「大分とんぼの会」が保護活動を始めた。
理事長の佐藤さんは「べっこうとんぼが飛び交う、日本古来の理想的な
環境に戻してほしい」と市民に保護を訴える「観察会」を開いている。
この活動で中津市では1000万匹のべっこうとんぼが安定して羽化している。
しかし、このところまたまた天敵が現れ困っている。それは特定外来生物の
存在だ。ブルーギルやブラックバスはとんぼのやごを食べる。
時には、飛んでいる成虫をも食べる。ようやく安定して羽化している
べっこうとんぼを守るために、行政に協力してもらい池の水をくみ出し
650匹の外来魚を捕獲した。
佐藤理事長は「一度失くした環境は二度と戻ってこない。
安易にブラックバスやブルーギルを捨てることは自然の生態系を
崩すことにもなる。豊かな環境を維持し、この先もずっと飛び交う
べっこうとんぼを見たい。そのために、今なにができるか考えることが
大切だ」と話す。
投稿者 文化放送報道部 : 2008年07月09日 07:12