2010年09月09日
命がけのセットアップ
0-5と日本ハムにリードされた9回表に登場したのは
埼玉西武ライオンズのベテラン左腕・土肥義弘投手。
彼は、グラブをはめた右前腕を直撃した
ピッチャーライナーのこぼれ球を処理して
2つめのアウトを取った後、治療のためベンチ裏に下がりました。
しばらくそのままだったので誰もが"交代だろう"と感じ始めた頃
土肥投手は姿を現し、コントロールに苦しみながらも
最後はリーグ打率トップの田中賢介選手を
サードフライに打ち取ったのです。
本人に訊いてみなければ真相は分かりませんが
実は激痛が走りピッチングどころではなかったのに
明日以降、もっと勝てそうなゲームのために
リリーフ投手を温存しておきたい・・・と考えているであろう
ベンチの意向を汲み取って『大丈夫です。行きます』と
志願したうえでの続投だったのでは、と僕は感じました。
だって、土肥投手はそういう男ですから ( ̄ー+ ̄)
忘れもしません。
東尾監督時代の契約更改で、怒りの保留を続けていた頃
彼はきっぱりと、こう言い切りました。
こっちは毎日
命がけで投げてるんです(*--)
以来、僕が思い浮かべた土肥投手のキャッチフレーズは
"命がけのセットアップ"。
今夜は彼の生き様を存分に見せてもらったので
完敗の中にもむしろ清々しさを覚えます。
土肥投手の執念があったからこそ
ライオンズが負ったブルペンのダメージは
最小限で食い止められました。
だから絶対に大丈夫。これは後に引きずらない負け方です(・∀・)
投稿者 斉藤一美 : 2010年09月09日 23:59