2010年08月14日
子は消ゆるもの
おととい、歌人・河野裕子(かわのゆうこ)さんが他界されました。
まさに僕の勉強不足以外の何ものでもありませんが
そのご高名と、母性あふれる作品の数々を
昨日、今日の新聞記事で初めて拝見した次第です。
この夏休み、中3の息子と過ごす時間が意外と長く
ついに身長170cmを越えた堂々たる体格の彼と
家でふざけてじゃれあっていると・・・
こんなに楽しい日々がず~っと続けばいいのになぁ。
でも、コイツもいつかここを出て行く時が来るんだよなぁ。
・・・という淋しさが、ふと頭の中をよぎることがありました。
まさにそのような折、目にした河野裕子さんの短歌がこちらです。
『朝に見て昼には呼びて夜は触れ確かめをらねば子は消ゆるもの』
胸の奥、さらに奥、奥まで届きました。
三十一文字にこれほど心を掴まれたのは生まれて初めてです。
近いうち、ぜひとも歌集を買い求めて
河野さんが遺し続けた愛情豊かな短歌を味わいながら
僕は、息子と触れ合えるひとときを
今まで以上に大切に過ごすことを誓いました。
投稿者 斉藤一美 : 2010年08月14日 23:46