2010年07月04日

美しきヘッドスライディング

高校野球・東東京大会の開幕です!

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知り合いの息子さんが主将を務めている縁で
とある私立高校を応援に行きました。
他人の僕がハラハラしながら観戦しているくらいですから
自分の子供たちが“最後の夏”を必死で戦っているさまを見つめる
親御さんの心境はいかほどのものか、全く想像がつきません。

主将の彼は、9回ツーアウトから最後の打者となってしまいました。

内野ゴロを打ち
到底間に合わないと分かっている一塁にヘッドスライディング!
1回戦突破に沸く相手の野手達が
ホームベース前の整列へと走る足音を聞きながら
まだ土煙が上がる中、胸の下でベースを大事そうに抱えて
じっと動かなかった彼の姿を目にして、ふと思いました。

きっと、高校野球におけるラストバッターのヘッドスライディングは
3年間、血の滲むような努力を続けてきた自分への「けじめ」なのです。

内野ゴロで終わる美しさは
明日なき高校野球でしか出せない味わいなのかもしれませんね。

投稿者 斉藤一美 : 2010年07月04日 23:20

 

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