2007年02月26日
イキガミに降参 °・(ノД`)・°・
大評判の漫画『イキガミ』を全3巻、一気に読みました。
何せ、心の揺さぶられ方が普通ではありません。
かなり奥の方から、強く、激しく、狂おしく揺さぶられるのです。
あらすじを書くとエライ長くなりそうなので省略しますが
こんな話、真夜中に一人で読むもんじゃありません。
もう、ホントにイヤだ。これ以上泣きたくないですよ。
国の政策により、1000人に1人の割合で若者が「死」を迎えます。
その日時の24時間前に“死亡予告証”・通称『逝紙(イキガミ)』を
本人に届ける配達人(国家公務員!)が、物語の軸です。
国への不信感を抱きながらも職務を全うする様子が描かれています。
もちろん主人公は、死に行く若者たち。
残された時間は丸一日を切る中で、彼らの取る行動が
読者(僕だけ?)のとめどない嗚咽を誘うのです。
第2巻でも、暗示めいた引用で出てきますが
やっぱり僕も『イキガミ』から『赤紙』を連想してしまいます。
彼らは皆「なぜ、今、自分は死ななきゃならないんだ!」と悶えながら
人生の最後に全身全霊を傾けて精一杯生き、静かに逝くのです。
単純でごめんなさい。
こんな不器用な文章しか書けなくて、大変申し訳なく思っています。
それでも、やっぱり声を大にして言いたい。
マイクの前で喋ることが、僕の全てです。
これからも『毎日が最終回』をモットーに
『一語入魂』の気持ちを忘れずに頑張ります。
↑
ダッハッハ!(☆▽☆ )さすがに文字に起こすとこっ恥ずかしい!
深夜に書いたラブレターを翌朝に読み返したような気分を
早速、味わってしまいました。
でも、これが偽りのない今の心境なので、記念に残しておきます。
中年の入り口にさしかかった男の爛れた心を純化してしまう
傑作『イキガミ』は、1巻につき2話づつの読み切りスタイル。
僕のように、間違えて第3巻から買ってしまってもヘッチャラです。
皆さんは昼間に読んで、程好い涙をこぼしましょう。
投稿者 斉藤一美 : 03:03
2007年02月24日
『文化のかほり』試食済み(o^-')b
本日、夜7時50分過ぎ、ついに全貌が明らかになりました!
【斉藤一美 ラジオ☆かぶりつき】プロデュースの
文化放送・新社屋移転記念商品(?)として
新幹線さえ停車しない、最寄のJR浜松町駅に
本当に、本当に「駅弁」を作ってしまったのです。
そういう意味では、歴史に残る珍品といえるかもしれません。
どうかご覧下さい。
浜松町の駅弁“文化のかほり”ですっ!
ワォ!『東京タワーの形で仕切る』ってのはウソじゃなかったんだ!
では《おしながき》です。
注釈のないものは、駅弁の定番アイテムゆえに採用されています。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
まず、上半分から。
左。
*花人参
*(その下に隠れて)こんにゃくの煮付け
*里芋⇒パーソナリティ・仁井聡(さと)子.。
*蕗
*焼きハマグリ・松の実・蝶々(の形に細工した)カボチャ煮
⇒浜・松・町を表現。
真ん中。
*数の子⇒パーソナリティ・斉藤一(かず)美。
*かまぼこ&玉子焼き([文化]の焼き印入り)
右は“江戸前”なゾーン。
春のシンボル・菜の花のおひたしを添えました。
*金目鯛の白しょう油焼き⇒この時期、東京湾で獲れる。
*芝海老シューマイ⇒同じく、芝浦沖にて。
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下半分です。
左。
*鳥のつくね⇒浜松町には居酒屋が多い。人気のつまみを。
真ん中は、全てのおかずを下支えする“ご飯”エリア。きざみ海苔付き。
*うなぎの蒲焼き(国産もの)
⇒浜松町は浜松と間違えそうになる、というイメージから。
そして右に、芝漬とシュウマイ用のしょう油。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
誠に手前ミソながら申し上げます。
マジで
おいしいです。
おかずの味つけは、薄くもなく、濃くもなく。
それでいて、噛めば噛むほど旨みがジンワリと漂ってくるんです。
特に、ご飯との相性が抜群なのは金目鯛。
白しょう油で出す味がこれほどまでに絶品とは思いませんでした。
渋くキメていたのが意外にも、蕗。
この文化のかほりバージョンは
ほどよい甘辛さがクセになりそうです。
でも、目玉のおかずは芝海老シュウマイ。
製造元・NRE大増の栄養士・磯玲子(通称・イソレイ)さん曰く
『最も手の込んでいる作品』だそうです。
職人さんの手作りなので、全て形も違います。
写真のシュウマイは、一瞬ポテトサラダと見間違えてしまうほどですが
知らずに食べたらビックリするかもしれませんね。
それほどまでに、芳醇な味わいなのです。
これだけ納得できる食材がギュッ!と詰まった駅弁の箱に
はやせ淳先生・渾身のイラストが全編に描かれた“かけ紙”をのせたら
一体、どんな芸術品になるのか・・・ゾクゾクしてきます。
あーっ!この駅弁文化のかほりを
早く皆さんに食べていただきたいっ!
では、発売の詳細をお知らせします。
【お値段】周波数にちなんで、1134円
【日時】 3月3日(土)4日(日) 午前11時~
【場所】JR浜松町駅構内 “サンピエロ”
(中央口改札を出て約20m直進。左側にあるパン屋さん)
【販売数】 1日100個限定(両日とも、売り切れ次第終了)
当たり前ですが、かぶりつきスタッフ総出です。
謹んで手売りいたします。
僕は大きな箱を肩にかけた昔ながらの移動型対面販売。
駅弁キャンペーンガールの仁井ちゃんはコスプレしますからね。
さらに、今や《空弁》がもてはやされるご時世。
ありがたいことに羽田空港での販売も決定しました!
【場所】第一ターミナル JALUXブルースカイ
(飛行機に乗る方)搭乗口7番・9番・11番・15番店
(乗らない方)アライバル店
あとは浜松町駅に準じます。
なお、空港にかぶりつきスタッフはいない予定ですが
駅の方が売り切れたら、駆けつける可能性もないこともないかも。
話のタネに、ぜひ召し上がって下さい。
浜松町でお会いしましょう。
投稿者 斉藤一美 : 23:56
2007年02月20日
『文化のかほり』発売迫る!
【斉藤一美 ラジオ☆かぶりつき】で
苦しみながらも続けてきた企画が、ついに日の目を見ます!
“浜松町駅弁小僧プロジェクト”です。
この場合の“小僧”は、もちろん浜松町駅名物の、これ。
我々が社屋移転で浜松町にやってきた以上
こう、何というか、爪跡めいたものを残したいな~って感じで始めたら
いつの間にか
「駅弁をプロデュースしようや」みたいな話になったのです。
でも・・・
新幹線が
停車しない駅で
弁当を売ってどうするんだ?
一応、羽田空港の
ターミナルステーションだけど
果たして浜松町駅で
弁当を買って行くものだろうか?
正直なところ
どこもタイアップは決まってないぞ!
・・・と不安だらけの中、去年10月に全ては動き出したのです。
以下、リスナーの方々のアドバイスも交えて
少しずつ、こんな具合に決まっていきました。
◆文化放送の周波数=1134kHz⇒値段は1134円。
◆すぐそばの東京湾で獲れる出世魚だし
浜松町に集うサラリーマンには縁起がいい⇒ボラのハーブ焼き
◆同じく東京湾発の食材⇒芝浦沖の芝エビ。
◆道行く人の意識調査で
『浜松町のイメージ?浜松と間違えそうになるんだよね』
というたわごとが一美の頭から離れなかった⇒ウナギの蒲焼き。
◆文化放送は西武ライオンズを応援している
⇒たんぽぽ(ダンデライオン)の葉っぱのおひたし。
◆浜・・ハマグリ/松・・松の実/町・・蝶々
⇒ハマグリのグラタン蝶々焼き。
(松の実を入れ、触角部分は三つ葉で表現)
◆すぐそばに東京タワー⇒東京タワーの形をしたニンジン。
◆近くには日の出桟橋⇒サニー(=日の出)レタスのサラダ。
◆パーソナリティは斉藤《一》美と仁井《聡》子⇒カズノコ&里芋。
◆サラリーマンの疲れを癒す
⇒アロマテラピーの香りがするウエットティッシュ。
◆浜松町駅名物・小便小僧の形をしたしょう油さしを入れる。
◆弁当の仕切りも東京タワーの形にする。
◆駅弁の“かけ紙”は
双葉社発行の漫画アクションに『駅弁ひとり旅』を連載中の
櫻井寛(かん)先生・はやせ淳(じゅん)先生にお願いする。
そんなこんなを踏まえた上で
作画担当・はやせ先生がササッ!と描いた
浜松町の駅弁イメージ図です。
ね!スゴイっしょ?旨そうでしょ?
アイデアを駅弁の総元締め・NRE大増(だいます)に持ち込んで
見事、全面協力も取りつけました。
ただ、ボラは収穫期が春と秋であり
小便小僧のしょう油さしの金型(かながた)を作るのにも
200万円もかかってしまうために、どちらも断念。
その他、細かいところで“ダメ出し”がチラホラ。
でも・・・
『ボラの代わりに、この時期東京湾で獲れるキンメダイを
白しょう油で焼いたものをなら絶対に美味しいですぅ』
という栄養士さん(元・とんカツメイト!)からの強いプッシュもあり
我々は野望実現に向けて、大きな一歩を踏み出したのです。
駅弁のかけ紙は、まず、ウチらスタッフが
徒然なるままに原案を描き・・・
これをベースに、プロのマンガ家・はやせ先生がデッサンすると・・・
一同、あ然。
これは売れるかもしれない、と
皆の心の中に確信めいたものが生まれてきました。
ちなみに赤丸は小便小僧がいる部分です。
駅弁の名前は、新年一発目、生放送中の決戦投票により
文化のかほりに
決定済みです。
3月3日(土)・4日(日)、JR浜松町駅構内で発売します。
当然、僕と仁井ちゃんを含めたスタッフの“手売り”です。
ぜひいらして下さい。
さらに詳しいことは、今後、このブログでもお知らせいたしますが
まずは、今週土曜夜7時半~の番組を
お聴きいただければよろしいかと。
何てったって、駅弁の生・試食会もお送りしますから!
投稿者 斉藤一美 : 23:00
2007年02月18日
ホントはラジオ向きですよ、飯島さん
昨夜は【ラジオかぶりつき】がお休みだった分
特番に出演させていただきました。
《ラジオ“PLATONIC SEX”それから・・・》というタイトルだけに
メインはもちろん、飯島愛さんです。
7年前に書き下ろした自伝で
社会現象を巻き起こしたミリオンセラー『PLATONIC SEX』を
トータル5時間16分にわたって自ら朗読した作品が発売されました。
特番は、その壮絶な人生をつづった文章を語る
彼女の淡々した声をそのまま電波に乗せるだけでなく
当時の様子をスタジオでもトークしてもらおうじゃないか!というもので
そのお相手役が、僕だったのです。
家で彼女のグッズを探してみたら
何とシングルCDが2枚も出て来ました!
右・・『ナイショDEアイ!アイ!』 作詞・作曲 Bro.KORN
左・・『まんがらりん』 作曲 小林亜星
どちらも隠れた名曲で、今でもサビを口ずさむのは朝メシ前です♪
お会いできるのを楽しみにして
当日も何となく机の上に置いておきましたが
本人はCDに見向きもしませんでした( ̄◇ ̄;)
その分、著書『PLATONIC SEX』(初版)には、ご覧のように
シンプルなサイン(アルファベットの“I”?)をしてもらいましたが
総じてクールな応対だったのです。
話してみると、どうやら自分が書いた文章を朗読することに
かなりの「照れ」を感じていることが判りました。
そして「過去」を振り返るのが、実はあまり好きではないようです。
でも、そんな女性が朗読しているからなのでしょうか。
かえって言葉の意味はダイレクトに生々しく伝わってきます。
やる気マンマンで読まれるよりも『PLATONIC・・』なら
このくらいの心境で臨む方がしっくりくる感じを受けました。
とにかく、飯島さんの振る舞いにはウソがありません。
リスナーからの電話相談にも、正直なところ
こんなに気だるそうに受け答えしていて大丈夫かなσ(^_^;)?と
不安になる瞬間も多々あったのですが、それは間違っていました。
目を閉じて聴いてみると、飯島さんの声はとても温かかったのです。
悶々と悩んでいる男の子を一喝していても
そのアンニュイさがほどよいスパイスになって
全てを包み込んでいました。
誰よりも人の話をとてもよく聴いている。
だから、イヤな感じは残りません。
僕が《タレント・作家》という肩書きで飯島さんを表現した時も
『当たった本が1冊あるだけ。作家じゃない』と真剣に訴えていました。
『今後“作家”を外してもらうようお願いする』と宣言していたので
例えば【サンデー・ジャポン】のスーパーが
《タレント・飯島愛》に変わっていたら、おそらくこの特番がきっかけです。
こんな些細なことにも正直に向き合ってくれる飯島さんこそ
ラジオに向いていると、心底思います。
『何かめんどくさい。もういいよ。斉藤さん、ウザイ』と言われそうですが
絶対に面白い番組が作れるはずです。
ただし、正直な分、スリリングであることは否めないので
ぜひ、録音番組で、ね(o^-')b
投稿者 斉藤一美 : 23:31
2007年02月14日
初チョコの思い出、語ります
韓国では“14日の記念日”が多いそうですね。
僕の知る限りでは・・・・・・・
4月14日→ブラックデー
恋人がいない男女が集まってジャージャー麺を食べる
⇒ある意味、チャンス到来!
6月14日→キスデー
初めての口づけを交わす日
⇒「子供の“路チュー”を大人が微笑んで黙認する」
という風景があちこちで見られる!?
12月14日→ハグデー&マネーデー
とにかく抱き合う日&男が金をバンバン使う日
⇒彼女にとってはホワイトデー以上かも!
何か、にぎやかで楽しそうヾ(´ω`=´ω`)ノ
今日は韓国も日本もバレンタインデー。
僕がチョコを初めてもらったのは小6の時です。
手のひらサイズのピンクの箱で
ハートの形をした上蓋は、キキララのイラストが描かれていました。
情けないくらい鮮明に覚えています。
墨田区立隅田第二小学校では、僕らが4年生の頃から
女子がこの手の流行に乗るようになりました。
僕は、日頃から隣の席になる女子とは
好む好まざるに関わらずおしゃべり三昧で、男子から
『ヒューヒュー!熱いよ!一美と☆☆☆はデキてるぜ!』
と冷やかされるのはいつものことでした。
ただ「違うよ!」と真っ向から否定する言葉とは裏腹に
まんざらでもなかったのも、事実です。
だから『今日、女子が好きな男子にチョコをあげるらしいぞ』
という噂が出回った時
「これだけ色んな女子と仲が良ければ誰かくれるだろう」
とタカをくくっていたら、見事に空振り。
僕の仲良しの友達は
僕がいつも笑わせている隣の席の女子からもらっていました。
超ショック。
別にその子のことが好きだったわけではありません。
だから、冗談めかしてサラッと
「何でオレにチョコくれねーんだよっ?」って訊いたのですが
返ってきた答えは、一言。
『だって、そーいうのじゃないもんっ!』
何と、彼の魅力は
『女子とほとんどしゃべらないところ』だったのです。
僕は、この時、10歳を目前にして確信したのです。
オレの魅力は
子供なんかにゃ
分からないと。
全く、何を考えているんだか・・・。
30年近く前の自分に、呆れてモノも言えませんが
真剣にそう思ってしまったので仕方がありません。
唯一、間違えていなかったのは
女子に寡黙な彼のマネをしなかったことです。
やっぱり、近くにいる子に喋らなければ
僕じゃないので(・∀・∩)。
半ば意地になって授業中も喋りまくりました。
そんなこんなで・・・2年後、思いもよらず
隣の席の女子から初チョコを手渡された時は、ちょっとビックリしました。
「え・・何でオレなんかに?」
『いつも笑わせてくれるから。私たちからのお礼ってとこかな』
私たち?
その子の後ろを見るとたくさんの女子が、僕に手を振っていました。
数えてみると、9人です。
10人もいるのにたった1個かよっ!
値札くらい
はがしとけっ(ノ-"-)ノ~┻━┻
¥100って何だよ!¥100って!
そうか、¥10か!
一人¥10ずつ出し合ってオレに
チョコをくれたのかっヽ(*`Д´)ノ
義理チョコの存在を知ったのは、この時でした。
手渡してくれたのは、僕が密かに憧れていた女子だったので
喜びと悲しみがゴチャゴチャになりましたが
何はともあれ、初チョコです。
おしゃべりな男が晴れて認めてもらえた気がして
その空き箱は、高校を卒業するまで大切に保管していました。
通信簿に、いつも
“私語が多過ぎる”と書かれた代償に得たチョコ(¥100)。
とても懐かしい思い出です。
投稿者 斉藤一美 : 23:59
2007年02月13日
よせばよかったのに
我が社では、スポーツアナウンサーが
ディレクターを兼ねる時代に突入しています。。
今回のキャンプの取材はたった一人で行くことになりました。
大変だったのが車の運転。
去年までは全部ディレクター任せです。
移動中はず~っと助手席で喋って
疲れたら居眠り、というお気楽道中だったので、ホトホト参りました。
何せ、道をひとつも覚えてないんですから。
もちろん、レンタカーにカーナビはついていましたけど
宮崎空港から西武のキャンプ地・南郷(なんごう)スタジアムを
何度目的地にセットしようとしても、無反応。
しかたなく、2キロほど離れたチーム宿舎の
日南海岸・南郷プリンスホテルに目的地を変更しての出発です。
僕の記憶では、南へ1時間ドライブすれば球場には着くはずでした。
ところが結局、所要時間は2時間半!
カーナビから薦められるがまま、海沿いを走ったのですが
あちこちが道路工事の真っ最中でした。
しかもルートの95%が片側1車線なので
何度も止められてしまったのです。
もし、2月にこの道を自分で運転したことがあれば
《ルート再検索》で山を越えていたはず。読みの甘さを後悔しました。
さらに南郷町に入っても、信じられないことに
『西武のキャンプ地、こちらを左』みたいな標識は一切ナッシング!
小さい街中をグルグル廻り、道を訊くこと計3回(多すぎる?)。
球場に到着した頃にはもうヘトヘトでした。
これぞ、未熟の極致。
“アナウンサー”というだけで、何となく楽をしていたことを思い知らされ
ヒッジョーにお恥ずかしい限りです。
それでも、着いてしまえばこっちのもの。
帰京する上野アナから諸々を引き継いで
必要な取材さえ済ませば、チーム宿舎からの生放送は準備OKです。
フランクな平尾選手とのトークを終え、軽い夕食をとると
ようやく自分のホテルに帰ることができます。
南郷プリンスから40分弱の宿泊先をカーナビに登録した瞬間
この日初めてホッとしました。
重圧から解放された人間が、一人、車の中でとる行動・・・それは・・・
やっぱ熱唱でしょ。
だって、動くカラオケボックスですもんねっ!
カーラジオから絶え間なく流れてくるナツメロに
我を忘れて没頭しました。
特に、ムード歌謡の名曲・敏いとうとハッピー&ブルーの
『よせばいいのに』が聴こえてきたら、もうノリノリっスよ。
1番の歌詞を今でもソラで唄える自分に呆れながらも
気分はすっかり森本英世。
♪女に生まれってぇ~♪ハハハ、この粘り具合、サイコー!
カーラジオはとっくに別の歌。でも僕は構わず、何度も何度も
♪よっせばいいのにぃ~♪を繰り返す。
そう。いいかげん、よせばよかったのに。
僕は、カーナビの、おそらく数回に渡る
「間モナク、左方向デス」という指示を
自らの歌声のせいで聴き取ることができなかったようです。
気づいた時には真っ暗な林道を走っていましたΣ( ̄ロ ̄lll)
確かに、最後の『よせばいいのに』の唄い出しぐらいから
やけに道がデコボコしてきたな・・とは感じていたんですよ。
カーナビを見ると、近くに猪八重渓谷
(いのはえけいこく)と表示されていました( ̄◇ ̄;)
バックミラーをチラッと見ると
墨汁を2回は引っくり返したかのような、どこまでも深い闇。
その瞬間、なぜか背筋が寒くなりました((((゜д゜;))))
♪バカね。バカね♪と唄う余裕はありません。
早く引き返さなきゃ!!!
でも、車2台がやっとすれ違えるかどうかの道幅です。
バックと前進で切り返し続けて、ついに車は真横を向きました。
その代わり、目の前は杉の木が鬱蒼と生い茂る真っ暗な谷底。
ガードレールなんかありません。
オレ、ここで終わりかな・・・と縁起でもないほど弱気になった瞬間
カーラジオから流れてきたんです!
松本伊代のデビュー曲『センチメンタル・ジャーニー』が!!
聞き慣れた旋律。心が無意味に弾みます。
バックコーラスを務める2人組・キャプテンの声に合わせて
♪シュビドゥバ、シュビドゥバ・・シュビドゥバ・・
ハア~アッ!♪と口ずさめば
もはや、百人力。
しかし、ハンドル操作は慎重に慎重を重ね
方向転換に成功した時には、フルコーラス終了を告げる
♪シュビドゥバッ、パヤッパ~ッ、ジャン!♪
が聴こえていました。
一人旅ゆえ、歌い、迷ってしまうのです。
ディレクター兼任業務は、油断のかけらも許されません(`_´)ゞ
投稿者 斉藤一美 : 21:04
2007年02月11日
ワクワクブルペン
とっくに2月。
プロ野球のスプリングキャンプが始まっています。
いつものように西武ライオンズを見に宮崎まで足を伸ばしました。
僕が一番好きなメニューは
投手と内野手で行う“投内連係”の反復練習。
いかにもプロ、という小気味よいプレーはこの時期の風物詩です。
もう一つのキャンプの象徴が、ブルペン。
【牛を囲う場所】の意味を持つ言葉が
《投球練習場》を指すようになったのは
ピッチャーが、登板に備えて鼻息荒く腕を撫すかのように
出番を待ち構えている様子を「暴れ牛」に例えたのでしょうかね?
それでも、やっぱり牛には思えない外見の選手がほとんどで
ルーキー・岸孝之は、その典型です。
ブルペンの中に入り、初めて間近で彼の投球を見て大コーフン!
ムチのようにしならせた右腕を体に巻きつけるように目一杯振ると
直球が伸びる、伸びる、どこまでも伸びる!
本当の勝負は打者が相手なんてこたぁ百も承知です。
たかがブルペン、されどブルペン。
投球練習だけでこんなにワクワクしたのは記憶にありません。
ああ、岸よ、ホントにライオンズに入ってくれてありがとう!(o^-')b
これだけ僕が力説しても、凄さはきっと伝わらないと思ったので
証拠写真を1枚撮ってきました。
シーズン前の目慣らしに訪れていた審判員5人全員が
岸の球筋見たさに大挙密集!の図です。
このアンパイヤからのモテモテぶり、尋常ではありません。
捕手の後ろはもう満員だからって
何も打席に立たなくても・・って感じです。
ただ『このボール、バッターからはどう見えるんだろ?』という
純粋な“野球小僧”の発想なのかもしれません。
分かっていただけましたか?
開幕後の岸の球、必見ですよ。
投稿者 斉藤一美 : 23:58