2006年04月19日
僕はウグイスボーイ
まさに、精も根も尽き果てました。
今日の現場は、インボイスSEIBUドーム。
仰せつかった仕事は、西武vs.ソフトバンク戦の場内アナウンスです。
通称“ウグイスボーイ”。プッ。
いわゆるウグイス嬢の仕事を、僕のような男性アナがやるのです。
でも、ただでさえ高齢化が進行中の文化放送スポーツアナウンサーは
若くても30才。一番上は今年で50才。
去年、ドームで
顔写真入りの宣伝ポスターを見つめていたファンの方々が
『ハッハッハ!ボーイじゃないよね!超ウケるんですけど!』
と腹を抱えていたので、こちらも笑ってしまったことがあります。
そんな、我ら“ウグイスボーイズ”ですが
去年の真夏に好評を博し、第2弾となったわけです。
球場放送室は、バックネット裏にあります。
席に着くと、目の高さには選手たちの立派なお尻、という位置です。
言ってみれば、大相撲の砂かぶり席なので
試合が始まると、彼らの背中から
闘気のようなものが伝わってくるんですよ。
そりゃぁもう、ビンビンと。
だから、ホークスを相手に戦っている気分になってしまいました。
ライオンズの打者がバッターボックスに向かうたびに、絶叫。
最後には投手交代の時も、プロのウグイス嬢との連携プレーで、絶叫。
数えてみたら50回をゆうに超える、絶叫。
これで疲れないわけがありません。
とはいえ、去年に経験済みのせいか、明らかに視野は広がりました。
平尾博嗣(ひろし)選手の登場テーマは
矢沢永吉【止まらないHa~Ha】。
1打席目。
僕の“ウグイス”直後に曲が流れると
ライトスタンドのレオ党の皆さんが
永ちゃんのシャウトに合わせて
タオルを頭上に投げるのが見えたのです。
そこで、2打席目の“ウグイス”。
『ライオンズファンの皆さん、タオルを投げる準備はOKですか!』
(オォーッ!といっているような気がする・・)
『OKですか!』
(今度はガラス越しでも反応が分かった!よし!)
『バットでシャウト!6番・セカンド・平尾~博嗣っ!!』
すると、永ちゃんのソウルフルな歌声とともに
嬉しそうにタオルを投げるライトスタンドが、目に飛び込んできました。
スタッフ一同、大爆笑&ガッツポーズ!
これはもう平尾タオルを発売するしかありません。
ロゴのデザインは、もちろん英語の名前で・・・・・・・・・・・・・・・ムフフ。
きっと新たなドーム名物になりますよ。
唯一の失敗は、試合直前に行われる
《監督・選手のサインボール投げ入れ》で起こりました。
『そして、ライオンズを率いるのは・・背番号83!
“挑戦、あるのみ”伊東勤監督です!』
これが、なぜか外には聴こえなかったそうで(泣)
監督は、ベンチから出て一塁側スタンドに
直筆サインボールを投げ込むタイミングを失っているうちに
試合は始まってしまったのです(号泣)
理由はどうあれ、僕のせいで、間違いなく
知将・伊東勤監督は、両手にボールを持って立ち尽くしました。
その姿を想像するだけで、いたたまれなくなります。ウゥ・・・。
さあ、これから真剣勝負だ!という矢先のハプニング。
さぞかし出端をくじかれたことでしょう。
よくぞソフトバンクに勝ってくれました!
こちらの鈴木あずさ嬢のように
ウグイスは、ノーミスでいかなきゃ、と痛感。
監督に合わせる顔がないので、目をつぶってみたりして。
投稿者 斉藤一美 : 2006年04月19日 23:33