2006年01月31日
愛ルケ、終了。
ついに、渡辺淳一『愛の流刑地』の新聞連載が終わりました。
12月12日付ブログでも書きましたが
菊治と冬香が情を通じる場面はあまりにリアルで
読んでると、朝っぱらからワ~オッ!って感じでしたよ。
でも、今日まで読んできて分かったんです。
この小説の真のクライマックスは
最終章の“拘置所と法廷のシーン”にあった、ということを。
とにかく、素晴らしいフィナーレでした。
これは、最後の最後に、主人公が報われる話です。
その報われ方は、決して最高の形とは言えません。
でも、現時点での、ベスト。
もうそれ以上は望めない、という中での、ベスト。
島本理生『ナラタージュ』を読んでから
どうしようもなくこの手の作品を好んでしまうようになりました。
ホント、映画化が待ち遠しい!
主演の役所広司は、最近の『ガイアの夜明け』を見ていると
やけに無精ヒゲが目立ちます。
きっと、今撮影しているのは、最終章の場面です。
絶対、そうに決まってる。
それにしても渡辺淳一という人は、男女の性とは何か、を書かせたら
右に出る者はいない気がします。
一つ屋根の下で11人の女性に囲まれて暮らすよりも
『愛の流刑地』の村尾菊治のような一途な生き方こそ、僕の理想です。
投稿者 斉藤一美 : 2006年01月31日 21:31