あん
昨日の「くにまるジャパン」
本屋さんへ行こう!のゲストは
ドリアン助川さんでした。
話題の最新小説「あん」のお話を
じっくり伺いました。
元ハンセン病患者の徳江と、訳ありの過去をもつ
雇われ店長の千太郎、そして中学生のワカナちゃん・・・
どら焼き店の軒先からはじまる魂の物語。
ドリアンさんがこの物語を書くきっかけは・・・
以前ラジオのパーソナリティーをしていたとき
若い人たちが皆、「世の中の役に立ちたい」
「人の役に立つ人間になりたい」
と言っていた。
誰かの役に立つことは、本当にいいことなのか?
病に臥していたりして、一見人の役にたっていないように
見える方々は、どのような気持ちで暮らしているのか。
ちょうどらい予防法が廃止になり、
ハンセン病の患者だった方に
思いを馳せていた。
あるきっかけがあって、
ハンセン病の元患者の方と
知り合いになり、
療養所にお邪魔することができた。
これが執筆につながったんだそうです。
施設に閉じ込められ、
名前も変えられ、
現在も遺骨の引き取り手がなく、
施設内の納骨堂に埋葬されている元患者さんたち。
彼らは自分たちが閉じ込められていたからと、
桜の木を植えるときに
剪定を一切しなかったんだそうです。
「剪定をしないとこんなに桜はワイルドなんだ・・・」
とドリアンさんがおっしゃっていました。
実際に取材に行った、
東村山の全生園さんの桜は見事なんだそうです。
桜の季節に見に行きたいな。
ポプラ社の「ポプラ社チャンネル」では、
youtubeでドリアン助川さんの「あん」の
朗読を聴くことができます。
小説の中の徳江の故郷、
愛知県新城の桜の映像とともに
ぜひ味わってみてください。