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2006年07月27日

主砲の気迫

後半戦スタート!!
とは言っても今日でジャイアンツは90試合目。残りはあと57試合。
結果的には負けて、セ・リーグ50敗一番乗りになってしまったけれど、
楽しかったオールスターの記憶がそのまま蘇るように面白い試合になりました。

何よりも休み明けと言うことで両チームとも選手の動きが軽いこと軽いこと。
ファインプレーあり、難しい打球を難なくさばく好プレーあり、
李承燁のまさに東京ドームの空気を切り裂くようなホームランあり。
このときのインパクトの響きはプロ野球でも滅多に聞けないような心地いいものでした。
そして心に残ったのは両チームの主砲のヘッドスライディング。
まずは・・・

まずは8回裏1点を追うジャイアンツ。2アウトランナーなしで李承燁の打球は
ファーストベースに当たって高く跳ね上がり、ライト線へ。
1塁を蹴った李承燁は猛然と2塁へヘッドスライディング。
みんなが欲しい1点を一番欲しいのは俺だという見事な気迫。
原監督は「オールスター組しか打ってない。情けないけど」と試合後言っていたけれど、
さすがオールスター選手はただ打つだけではないと言うところを見せてくれました。

そしてもう一つのヘッドスライディングはやはり何が何でも1点取るんだという主砲の気迫。
9回表1点リードの広島、1アウト1,3塁で5番前田の打球はセカンド正面の併殺コースのゴロ。
ボールは4-6と渡って2アウト。そして3へと転送されたボールを目で追うと、
その下にはヘッドスライディングをしてファーストベースを抱えている前田の姿が。
微妙な判定でしたが、1塁塁審の井野さんの両手が広がり1塁はセーフ。
その間に3塁ランナーの嶋が貴重な4点目のホームを踏み、点差を2点に広げて
広島が大きく試合を有利にしました。
同じような大事な場面でもゲッツーとあきらめてしまって全力で走らない選手もいる中で、
自分は打てなくても、何が何でも試合を決める1点を取るんだという前田の気迫には
これぞプロというものを見せてもらった気がしました。
試合後のブラウン監督もケースバッティングのことを問われると
このヘッドスライディングのことを真っ先に挙げたほど。
4位、5位の戦いとは思えない両チームの選手の気迫と集中力にスタンドも大興奮でした。

今日も打てなかった巨人ですが、こんな試合を続けて行ければ少しは兆しが見えてくるかも。
原監督の「後半はまだ始まったばかりだし、明日また切り替えて投打の歯車が
がっちりかみ合うように頑張ります」
という言葉に期待しましょう。

                                              上野智広

投稿者 文化放送スポーツ部 : 2006年07月27日 00:27