2010年07月28日
日本の匠
ゲスト:木彫り看板の匠 坂井保之さん 智雄さん
今回のゲストは、「福善 坂井看板店」の3代目のご主人坂井保之さん(68)と4代目のご長男智雄さん(36)にお越しいただきました。
坂井保之さんは大正15年の創業、東京都・台東区の合羽橋本通りに工房を構える「福善堂 坂井看板店」の3代目ご主人です。坂井さんは15歳の時にお父様である師匠の与三次郎さんに弟子入り。以来50年を超えるキャリアで、木彫りの看板や歌舞伎の襲名公演などで知られる招き札を作り続けていらっしゃいます。現在は4代目の長男、智雄さんと共に伝統の技を守られています。
墨文字が浮き出て立体的に見えるは「かまぼこ彫り「額彫り」という彫り方で「看板刀」と呼ばれる切り出し1本のみで作業が行われます。大看板から小さな招き札まで、すべて年季の入った「看板刀」で仕上げるそうです。
作業工程は、注文のサイズに切り取った板に和紙を「ふのり」で下張りし、その上に注文の文字が書かれた台紙を重ねます。そして文字の内側を紙ごと彫り、そこに漆を塗り重ね、周囲の紙をはがします。すると、白木にくっきりと輪郭の墨文字が浮き上がるのです。もちろん準備から仕上げまで、すべて手作業です。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2010年07月28日 08:00