2009年10月14日
日本の匠
ゲスト:実験用ガラス器具の匠 桐山弥太郎さん
桐山弥太郎(きりやま やたろう)さんは、現在81歳。戦後東京大学の薬学部で理化学ガラスの製造に携わり、昭和24年に桐山製作所を創業。約60年に渡り大学や企業の研究所に納める実験用ガラス器具を製造され、日本の科学技術の発展を縁の下から支えてこられました。
そのなかでも、桐山さんが開発された濾過器「桐山ロート」は、ベストセラーとなり多くの研究施設で使用されています。この「桐山ローと」は、それまで多く使われていた陶器に孔が多数ある漏斗と違って、吸引する孔が1ヶ所しかない作りになっています。また多数の穴のかわりに溶液を導く溝を刻む工夫が施され、大量の溶液を素早く濾過することができます。
いま、職人の方の技術が継承されにくくなっていますが、桐山製作
所の加工の現場は30代の若い社員が中心なんだそうです。そし
て、桐山さんは、ご自身の経験や知識を若い社員に日々伝えている
そうです。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2009年10月14日 12:30