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2008年12月18日

今回は『将棋』

新宿は歌舞伎町の『将棋クラブ』に行ってきました。

IMGP0512.JPG

ちなみに、俺の将棋の腕は・・・

動かし方は分かっているぜ・・・

そういう、頼もしいレベルだ。

そんな毛が生え始めたばかりのひよっ子が、
暇さえあれば指しに来る、いわば将棋の虫ともいえる、
ベテラン達に混じる。

受付で名前を登録して、空いているイスに座って待つ。

「清水宏さん。吉田わたるさん(仮名)。」

名前を呼ばれて、見ず知らずの“おやっさん”と、
盤の前で向き合う。

「殆ど初心者です。よろしくお願いします。」

「オレも“ヘボ”だよ。“ヘボ”」

謙遜だ。というか、嘘だ。大体は“ヘボ”じゃない・・・

暇さえあればやってるんだから・・・

そうでしょ。

少なくとも、オレよりヘボってことないでしょ。

そうでしょ。

二手、三手指せば、大体相手の力量が分かる・・・らしい。

最初は集中していた、相手のオジサンも、
だんだんこの勝負に、オレに関心が無くなってくる。

簡単に勝てる相手とやっても面白くないし、
勉強にならないからだ。

よそ見をし始める。

隣の盤をチラチラ見る。

しまいには、ガン見。

目の前のオレなんか、いないも同然。

文字通り、「眼中に無い」状態。

無関心でいられることって、とてもツライよね(泣)

オジサンを振り向かせたい、なんとかして。

「よーし、目にもの見せてやる!」

でも、“見せるもの”が無い。

オレには無い。

急に「王」の前に「歩」を打ってみる。

「奇手」どころじゃない、「駄手」「愚手」「無手」「腐手」だ。

「?・・・?・・・!?・・・」

オジサンが一瞬だけ固まる。

あまりのことに、どう受け取っていいか分からない、
そういう状態だ。

しばらく考えて、その「歩」をおもむろに取るオジサン。

そう、何のウラもないよ。

考えることもない。

何にも無いんだから、オレには(悔)

あと、ツライのが、もう負けだと分かってて、
あと何手かで詰むはずなのに、
勝負から降りることを許してくれないオジサンがいることだ。

「まだ、逃げられるよ」

いいよ、もう。

「四3金、同じように銀、そんで王様がこっち、
角がきいてるから・・・って、これオジサンの詰め将棋だろ、コレ」

さっさと殺してくれよ、もう。

虚ろな死んだ目で、次々と黒星を重ねる清水に、
ある転機が訪れた。

「惜しいな、今の勝てたよ、兄ちゃん」

「!!!」

なにい!

・・・・・・・・

よーし、やってやる。

こうなったら、勝てるまでやってやる。

「待った!・・・待ったあ!!」

もっともマナーの悪い「待った」を乱用。

一度負けた相手に、「もう一丁!もう一丁おお!!」

しつこく食い下がる清水。

エンドレスの対戦地獄。

果たして清水の、そして不幸にも清水につかまってしまった、
Fさんの運命は!?

カミングスーン

                   (by清水)

投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2008年12月18日 12:07

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