2008年10月08日
日本の匠
ゲスト:絵画修復の匠 飯田達夫さん
飯田達夫(いいだ たつお)さんは、北九州市の出身で、現在60歳。東京芸術大学に在学中の1970年からフランスに2年間留学して絵画を学ばれました。卒業後もフランスで本格的な絵画修復の技術を習得、エル・グレコ、ユトリロ、アンリ・ルソーなど世界的な名画の修復を手掛けてこられました。
帰国後は画家として活躍する一方、東京の中央区に「油彩画技術修復研究所」を設立、後進の指導にもあたられています。
修理は物理的損傷を目立たなくし、被害が広がらないように補強すること。修復の語源は「蘇生する」という意味。創作者の意図が完全に観る者に伝わるように作品を生き返らせるのが修復です。
ルーブル美術館では50年を過ぎた所蔵作品は必ず修復。修復家がどんなにいい仕事をしても、その作業は50年の命なんだそうです。
飯田さんがお持ちの本は、飯田さんがフランスで学んだ画家グザビエ・ド・ラングレさんの小説『アーサー王の物語』。飯田さんが翻訳を手がけています。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2008年10月08日 12:11