2008年09月24日
日本の匠
ゲスト:ニオイ分析の匠 一ノ瀬昇さん
ライオン株式会社 研究開発本部 調香技術センター 副主席研究員 一ノ瀬昇(いちのせ のぼる)さんは、栃木県出身の50歳。
東京理科大学を卒業され、ライオン株式会社に入社。シャンプーとリンスの製品開発研究を経て、入社6年目からは、香料開発研究、生活の中のニオイ分析を主に手掛けられています。
大ヒットとなった洗濯洗剤、「部屋干しトップ」の開発に貢献する
など、まさに、ニオイ分析のスペシャリストです。
一人暮らしの方やお仕事をされている女性の方、または梅雨時や花
粉の時期には洗濯物を室内に干す機会が増え、住宅環境は密閉性が
良くなってニオイが室内にこもることがあります。
そこで、一ノ瀬さんらのチームは、この部屋干しのニオイを突き止
めるため、社員の協力を得て、着古した衣類を持ち寄り、実験室内
に洗濯物をたくさん干して、部屋干し臭を再現したそうなんです。
そして、そのニオイが洗濯で落としきれなかった皮脂汚れに、菌が作用し、適度な湿度と温度条件になると部屋干し臭が発生することを突き止めました。それは、山羊のチーズのようなニオイなんだそうです。(成分:中鎖脂肪酸)
こうして、「部屋干しトップ」は、抗菌と皮脂の分解の2つの働き
を持つ酵素を採用して開発され、部屋干し臭を抑えることができた
そうなんです。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2008年09月24日 11:47