2008年04月09日
日本の匠
ゲスト:からくり人形作りの匠 大野勇太郎さん
大野勇太郎(おおの ゆうたろう)さんは、板橋区出身の73歳。
卓越した技術力で、デジタルカメラや監視用カメラなどの歯車を製
造する町工場、「大野精密」の社長さんです。
そんな大野さんは、精密な歯車作りの技術を生かし、独自に江戸時
代の「からくり人形」を再現されました。
その「茶運び人形」は、人形の手に湯飲み茶碗を載せると動き出し、
茶碗を除くと止まるというもので、移動する時は首と足を動かしな
がら前進。ある程度の距離まで行くとUターンをして戻ってくると
いう仕掛けになっています。
江戸時代の動力はクジラの髭だったそうですが、こちらは、金属のゼンマイ仕掛け。数十個の歯車が使われています。
大野さんは、「からくり人形」と歯車には切っても切れない関係が
あることから人形製作に興味を持ち、平成5年から独学で研究。
平成11年には江戸時代の「からくり人形」設計書~「機巧図彙(からくりずい)」を参考に部品や歯車の図面をおこし、機構が観察しやすい独自のアクリル製「からくり人形」を完成されました。
写真は、スタジオで動かしたアクリル製のからくり人形です。
投稿者 ごぜんさまスタッフ : 2008年04月09日 12:59