2007年01月04日
1月4日(木) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「思えば遠く来たもんだ
この先まだまだいつまでか 生きてゆくのであろうけど」 中原中也
フォーク、ニューミュージックのアーティストたちに大きな影響を与えたことでも知られる詩人、中原中也の有名な詩「頑是(がんぜ)ない歌」の一節。海援隊のヒット曲に、この一節をほとんどそのままタイトルにした「思えば遠くへ来たもんだ」があります。
1907年(明治40年)に生まれた中原中也の生前に出た詩集はわずか一冊。そしてもう一冊の清書を終えた後、出版を見ることなく、1937年(昭和12年)、わずか30歳の若さで、結核性脳膜炎のためこの世を去っていますが、このほかにも「汚れちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる」など、有名なフレーズをたくさん残しています。それでは、この「頑是ない歌」の一部をご紹介します。
「思えば遠く来たもんだ 十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた 汽笛の湯気は今いづこ
雲の間に月はいて それな汽笛を耳にすると
竦然(しようぜん)として身をすくめ 月はその時空にいた
それから何年経つことか 汽笛の湯気を茫然と
眼で追い悲しくなっていた あの頃の俺は今いづこ
今では女房子供もち 思えば遠く来たもんだ
この先まだまだいつまでか 生きてゆくのであろうけど」
◇本日の曲◇
「追憶の日々/シカゴ」
1975年(昭和50年)のヒット、シカゴの「追憶の日々(OLD DAYS)」は、楽しかった子供の頃の思い出を歌っています。
投稿者 joqr : 2007年01月04日 12:00