2007年01月01日
1月1日(月) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「新年とは年を新しくすることではなく、自分の心を新しく持ち直すことなのだ」 大仏次郎
昭和に活躍した文学者、大仏次郎のことば、元日に聞いてみると、本当に、しみじみと味わいがあります。さて、昔、お正月にはもう一つの意味がありました。それは、全員一斉に、ひとつ、年を取ること。小さい頃、お年寄りに年を聞かれて、「数え? 満?」と聞き返され、訳がわからなくなった思い出がありますが、かつて日本人の公式の年の数え方は「数え年」でした。
これは、生まれたときが既に「1歳」。そして、それからお正月が来るたび1つずつ年を取る。ですから、大晦日に生まれたら、翌日もう「2歳」。これが公式に「満年齢」へと変わったのが、1949年(昭和24年)のことですから、この言葉には、まだまだそんな「年を取る」という感覚も込められていたように思います。一休禅師の有名な歌に「門松は 冥土の旅の一里塚めでたくもあり めでたくもなし」がありますが、そうやって今日、全員一斉に年をとっていた時代のことばだと思うと、これもグッとくるものがあります。
◇本日の曲◇
「ビギニングス/シカゴ」
1971年(昭和46年)のヒット、シカゴの「ビギニングス」は、恋の始まりのドキドキ感をずっと持ち続けていたいと歌う、新しい年の始まりにふさわしい曲です。
投稿者 joqr : 2007年01月01日 12:00