2006年12月25日
12月25日(月) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「酒はいいものだ。 実においしくって。 毒の中では一番いいものだ」 葛西善蔵
1887年(明治20年)、青森に生まれた文学者、葛西善蔵。鉄道の車掌、営林署の所員、砂金掘りなどの職業を転々とし、21歳で結婚したものの、小説家を志し、単身上京。そこはかとないユーモア溢れる作風で人気作家となりますが、もともと肺結核を病んでいた上に、とにかく酒を飲んで飲んで飲みまくっていたため体調を崩し、わずか41歳の若さでこの世を去っています。戒名が「芸術院善巧酒仙居士」というものだそうで、「酒仙」を辞書を引きますと「俗事を超越して酒を楽しむ人」、まさにそんな人生だったようです。
飲み始めたのが10歳のとき、そしてその酒飲みは、実に臨終の日まで続いたといいます。善蔵が13の年の春、桜の盛りに、大好きだったお祖父さんが亡くなりました。家族は、死に目に合わせてやろうと、善蔵を探すがどこにもいない。ようやく探し当てられたとき、彼はすっかり空になったヒョウタンを傍らに置き、満開の桜の下で、気持ちよさそうに眠っていた…というエピソードが残っている程です。
◇本日の曲◇
「旅の宿/吉田拓郎」
吉田拓郎の「旅の宿」は、こんなお酒を飲んでみたい…と思わせる名曲です。
投稿者 joqr : 2006年12月25日 12:00