2006年12月18日
12月18日(金) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「金貸しが悪辣であるのは当たり前」 内田百閒
とにかくその生涯に渡って、ありとあらゆる所から、お金を借りて借りて借りまくり、その借金を芸にまで高めたといわれる内田百閒先生。夏目漱石の弟子として、日本文学の歴史の上で、特異な位置を占める名高い文学者でありながら、とにかく常に借金取りに追われる人生を送り、そのお金を借りる技術を「錬金術」と称していたのは、有名な話です。続きをご紹介しましょう。
「金貸しが悪辣であるのは当たり前の話で、あいつは悪い奴であって、人格が下劣だから
金を借りてやらない…と考えても、始まらない」
誰にでも、お金が必要な時はあります。どんなに気が進まなくても、お金を借りなければならない時というのは、長い人生、ままあるもの。そんな時に、借りる相手のことをどうこう考えても仕方がない…と、こういうわけです。そんなお金のない生活が続いたせいで、こんな凄い台詞も百閒は残しています。
「お金を持つということは、その人間を卑小にし (いやしくする、ということ)、
排他的ならしめ、また独善的にする。厭うべきはお金である。
お金があっては、道を修め、徳を養うことはできない」
ここまで云いきるのも、天晴れという感じがします。
◇本日の曲◇
「キャント・バイ・ミー・ラヴ/ビートルズ」
ザ・ビートルズの「キャント・バイ・ミー・ラヴ」は、お金をテーマにした曲です。
投稿者 joqr : 2006年12月18日 12:00