2006年12月14日
12月14日(木) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「人間同士は、会ったときが正月だ」 山本周五郎
会ったときが正月…
「一期一会」の精神を、これほどわかりやすく言い表した言葉もないように思います。「ながい坂」という作品の一節ですが、この小説に限らず、周五郎先生の著作は、どの一行を取っても味わい深く、すべてが「名言集」になるといっても過言ではないほどです。いちいちメモを取りながら読んでいたら、おそらく時間がかかってかかってしょうがないでしょう。
さて、この言葉ですが、これは、酔っ払った男が色街で初めて会った女性に対して言ったもの。若いときは毎日のように飲み歩いていて、「また明日ね~」などと言いながら、その日のうちにまた会って飲んでたりしたものですが、50の声が聞こえますと、本当に、人と会ってお酒を飲むという機会が、とても大切に思えてきます。また今度…なんて言わずに、「会ったときが正月」。そして周五郎先生は同じ作品の中で、こんな言葉も残しています。
「時には我を失うほど酔うことも人間の特権だ」
◇本日の曲◇
「二人でお酒を/梓みちよ」
お酒をテーマにした、梓みちよの「二人でお酒を」は、1974年(昭和49年)の大ヒット曲です。
投稿者 joqr : 2006年12月14日 12:00