2006年11月02日
11月2日(木) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「空は水色 秋は喨々(りょうりょう)と空に鳴る」 高村光太郎
「喨々(りょうりょう)」とは、「澄み通った声」という意味です。秋の魅力を、見事に言い表しています。「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」という、教科書でもおなじみの詩「道程」と、同じ詩集に入っている詩「秋の祈」の一節です。
1883年(明治16年)、彫刻家・高村光雲の長男として生まれた光太郎。自らも東京美術学校の彫刻科へと進み、後にニューヨーク、ロンドン、そしてパリへ留学。帰国後は吉原の花魁との激しい恋愛などを経て、「智恵子抄」で有名な長沼智恵子と出会い、結婚。彼女との出会いがきっかけとなって詩作に目覚め、詩の名作が次々に誕生します。
後に、「智恵子抄」に描かれるように、妻・智恵子は精神を病み、光太郎は看病に忙殺されるようになりますが、この言葉にはまだ若々しい、前途洋々の青年の姿が透けて見えるような感じがします。
◇本日の曲◇
「青空のある限り/ザ・ワイルド・ワンズ」
1967年(昭和42年)秋の大ヒット「青空のある限り」は、日本武道館で40周年記念コンサートが行われる、加瀬邦彦&ザ・ワイルド・ワンズの曲です。
投稿者 joqr : 2006年11月02日 12:00