2006年11月17日
11月17日(金) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「金のない男ほど、魅力のないものはない」 林芙美子
思わず「アイタ!」と言ってしまいそうになります。これは林芙美子の名作「晩菊」に登場する一節。年老いた芸者のもとへ、昔なじんだ男が現れる。芸者は昔の恋が甦るのかと淡い期待を抱くが、男は当時と違って生活に困っており、昔の女のところへ金策に来ただけ。その行き違いが生む、おかしくて悲しいストーリーで、林芙美子はこの短編で女流文学賞を受賞しています。
この言葉の前後をご紹介しましょう。きん、というのは主人公で、56歳の芸者の名前です。
「きんは金のない男を相手にする様な事は決してしなかつた。
金のない男ほど魅力のないものはない。
恋をする男が、ブラッシュもかけない洋服を着たり、
肌着のボタンの外れたのなぞ平気で着ている様な男はふっとイヤになってしまう。
恋をする、その事自体が、きんには一つ一つ芸術品を造り出す様な気がした」
女性の皆さんは、同感できる…方も多いことでしょう。しかし男性、それも「だらしない」と言われることの
多い中年男性には、グサグサ突き刺さりますね。
◇本日の曲◇
「ホンキー・トンク・ウィメン/ローリング・ストーンズ」
アメリカ、フォーブズ誌の選んだ「世界のパワーセレブ」、音楽部門の堂々第一位に輝いたこのバンド、ザ・ローリング・ストーンズの「ホンキー・トンク・ウィメン」は、1969年(昭和44年)夏のビッグヒット。ミック・ジャガーのボーカルが色気満点です。
投稿者 joqr : 2006年11月17日 12:00