2006年10月19日
10月19日(木) くにまる音楽温泉
◇本日のお言葉◇
「名声をかちとった芸術家たちは、そのために苦しめられる。
したがって、彼らの処女作が往々にして最高である」 ベートーヴェン
音楽の歴史に燦然と輝く大作曲家、ベートーヴェンの重みのある言葉です。確かに、小説家にしても映画監督にしても、あるいは歌手にしても、デビュー作が大ヒットしてしまうと、その後それを上回る作品を発表することが出来ず、いつしかシーンから姿を消していく…というのはよくある事。表現者にとって、最初に世に出した作品が多くの人に受け入れられるのは、本当に嬉しいことでしょう。しかし、その向こう側には、とてつもなく大きな落とし穴がぽっかりと待ち受けている…という訳です。
ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェンは、6歳で初めてのコンサートを成功させ、17歳からは一家の大黒柱として家族を養っています。20代後半からは音楽家にとって致命的な耳の病に苦しみ、自殺まで考えたという音がほとんど聞こえない状況の中、かの有名な「ジャジャジャジャーン!」の「運命」、また当時としては斬新なタイトルをつけた交響曲「田園」、さらに革新的な合唱つきの「第九」など、次々に新たな試みにチャレンジ、成功させていきました。おそらく彼自身、この言葉を何度も何度も自分に言い聞かせ、叱咤激励していたのでしょう。
◇本日の曲◇
「フェーム/アイリーン・キャラ」
アイリーン・キャラの「フェーム」は、同名映画のタイトル曲で、1980年(昭和55年)の全米№1ヒットです。
投稿者 joqr : 2006年10月19日 12:00