フェアウッド・・・伐採地の森林環境や地域社会に配慮した木材・木材製品のこと。
たとえば、
①信頼できる第3者機関の森林認証を受けた木材。
②古材や廃材を再利用した木製品。
③最低限違法伐採でない木材。
④修理・再生した木製品。
⑤近くの森林から生産された木材。
今まで「木」といえば、「森林の破壊」、「森を適当に間引いて育てる間伐」くらいの知識しかありませんでした。伐採地の環境はもちろんのこと、地域社会についてもきちんと知る必要があるのですね。
そうすると、今私たちが毎日使っているデスク、これはいったいどこの国の森の木を、どこで加工した木を使って出来ているんだろう・・・。食事の時に囲むテーブルも、「どこ産の木」で出来てるんだろう??
気になってきました!!
世界中から生活に必要なものが手に入るようになったいま、
原産地から私たち消費者のもとに物が届くまでの間に、本当に様々な人が関わるようになっています。
だからこそ、「これはどこのものをどう加工してどういう流通ルートを辿ってきたのか」「その際にどこかの地域社会や環境が脅かされなかったかどうか」など、配慮することがすごく大事なのだと思います。
今回取材させていただいたフェアウッドカフェでは、
「産地のはっきりした木を使おう」ということで、
日本国内でも静岡の天竜というところから来た木で出来たベンチを見せて頂きました。なんとくぎを使わずに、木を組んでいくという昔の作り方にこだわったもの。
木と、人の手と。この2つががっしりタッグを組んで出来上がったベンチは、とてもゆったりしたすわり心地で、体を優しく包んでくれるような安心感がありました。
「木の持つ本来のぬくもり、香りのよさに触れて、少しでも森を育てることに関心を持ってもらいたい」
フェアウッドカフェには、幼稚園などに通う子ども達向けに「森のプレゼント」というプロジェクトもあるそう。
子ども達と大人が協力して木製品を作り、出来上がったものは寄贈するそうです。
作業で使うトンカチなども木製なので、重くて落としてしまうという心配も少なくなりますし、
何より「木に触れる」「ものづくりに挑戦する」というのは、本来ならば普通のことのようですが、現代社会ではそういう機会が本当に少なくなっているので、体験しておくべきことなのだろうなと感じます。
地球と仲良くするということは、自分が住んでいる場所以外のところで暮らす人にも目を向けるということ。
「便利だから」「私ひとりがやったって何も変わらない」「自分さえ良ければそれで十分」・・・。
一度は心の中でつぶやいてしまったことがある言葉ではないでしょうか。
私もかつてはそう思ったこと、あります。
空が世界とつながっているように、私たちが立っている土地も、そして毎年遊びに行くのを楽しみにしている海も、ぜんぶぜんぶつながっているのだということを、もう一度、思い返してみようと思います。