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2009年04月22日
朗読紙片「はじまりの種」
みなさん、こんばんは
今回は、第14回から新しく始まった新コーナー
朗読紙片「時のしおり」
についてご紹介したいと思います。
このコーナーは、作詞家「松井五郎」さんの詩を
音楽にのせて能登さんが優しく奏でていきます
松井五郎さんのプロフィールを、軽くご紹介します
1957年生まれ
81年チャゲ&飛鳥2ndアルバム「熱風」で作詞家としてのキャリアをスター ト
安全地帯、吉川晃司、HOUND DOG、氷室京介、矢沢永吉、工藤静香、田原俊彦、中山美穂、 MAX、
V6、柴咲コウ、鈴木雅之、平原綾香、パク・ヨンハ、Tackey&Tsubasa、etc
発表作品は2000曲越えます
そして第1回目は、『はじまりの種』という詩を
ご紹介しました
全文を掲載いたしますので、目で、振り返ってみてください
次回からも朗読紙片も振り返っていきますので、
どうぞお楽しみに・・・
「はじまりの種」
光が
呼ぶ方へ
身を寄せて
羽根に纏った
花粉の色に
春はゆっくりと
近づいてくる
句点のない
詩のように
生まれたばかりの
大地の涯を
たどりながら
その瞬間を
留めておく者も
いない荒れ地で
蝶に委ねて
かすかに潤う
輪廻の継ぎ目
何度
生まれ変わった
姿でしょう
時間の糸が
命を紡ぐ
母さんの声を
覚えてますか
父さんの背中を
覚えてますか
聴こえてくるのか
思いだすのか
わたしが誰かを
促す響き
囀る鳥に枝を貸し
うつつの道をふと逸れて
空の青さを埋め尽くす
人を狂わす桜でしょうか
それとも
意味も告げずに野に揺れる
戀を占うすみれでしょうか
わたしは
ただ はじまりの種
どんな花が咲くのか
まだわからない
導かれても
迷い続ける
道の途中で
夢を見る
流れる雲の影を追い
叶わぬ願い手を合わせ
風に思いを悟られまいと
凪に色づく椿でしょうか
それとも
夢のあとさき惑わせたがる
触れてはならないあざみでしょうか
わたしは
ただ はじまりの種
どんな花が咲くのか
まだわからない
導かれても
躊躇い続ける
道の途中で
夢を見る
光が
呼ぶ方へ
身を寄せて
羽根に纏った
花粉の色に
春はゆっくりと
近づいてくる
句点のない
詩のように
時を
たどりながら
投稿者 agqr : 2009年04月22日 05:07