« 5/6 は梶原しげるさん登場! | コラム:町田忍の団塊コレクション 12回 »
梶原しげるさん 2008年05月06日
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◆ 今、日本語が危ない! 取り戻そう「言葉の力」 ◆
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(オープニングより)
(弘兼)こんなにアガっている石川さんを見たのは初めてです。
石川真紀アナウンサーが緊張するワケは・・・?
5月6日の第41回目のドコモ団塊倶楽部の
パーソナリティには梶原しげるさんが登場。
梶原さんといえば、文化放送のかつての名物番組
「梶原しげるの本気でDONDON」のパーソナリティーとしても
おなじみ、そして真紀ぴょんにとっては
文化放送アナウンサーの大先輩にあたる方です。
「本気でDONDON」梶原探検隊長がお昼に復活!
『口のきき方』、『そんな言い方ないだろう』、
『すべらない敬語』(いずれも新潮新書)など
「言葉」をテーマにした著書を数多く出版されている
梶原さんを迎えて、この日お送りしたテーマは・・・
『今、日本語が危ない!世知辛いストレス社会だからこそ
言葉の重さと、言葉の力を取り戻そう!』
「日本語」の“今”と“これから”について考える――として
2時間お送りいたしましたが、番組をお聴きの皆さんからも
本当にたくさんのご意見をお寄せいただきました。
また番組後半では、筑波大学名誉教授で言語学者、
ベストセラー『問題な日本語』著者の
北原保雄さんにもご登場いただき
言葉に関する問題点など様々な角度からお話を伺いました。
梶原さんが明かした“石川真紀ぴょんの印象”についても
ご紹介しておきましょう。
(梶原)入社した頃はアカ抜けない山出しの女の子という感じで…
それが半年もしないうちにドンドン、アカ抜けてきて、
洗練されてきてボディコン娘になって、ヘンに色気があって・・・
オジサマ人気は当時から高かったようです。
また「本気でDONDON」内で命名された真紀ぴょんの
マイクネーム「マリリン真紀」は真紀ぴょん本人も
現場に出るまで何に決まったか知らなかったのだとか。
(石川)マリリン真紀ちゃん!と呼ばれてびっくりでした。
※この時の「びっくりでした」が後で波紋を呼ぶことに・・・
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◆ 弘兼さんの「言葉」基礎講座 ◆
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「弘兼さんのことに興味がある!」
「言葉一つで場面が変わる――言葉で場面転換するワザ…」
「弘兼さんの漫画の中での言葉づかいはすごい魔力を持っている」
・・・と語るのは梶原しげるさん。
梶原さんは弘兼憲史さんの作品「黄昏流星群」を
言葉の“資料”として役立てているのだとか。
さらに真紀ぴょんも「弘兼さんの作品のセリフに出てくる
文字・活字は読んでいて、ものすごく読みごたえがあります」
弘兼憲史流「文章の書き方」とは・・・
この流れを受けて弘兼さんは“番組スーパーバイザー”から
“プロの漫画家”の顔に早変わり!
基本的な弘兼流テクニックを紹介してくださいました。
(弘兼)読んでいて“引っかからない”ようにリズムを考えます。
「・・・ます。」が3回続くようなら他の言葉に変えたり
1ページの中に「しかし」を2回使わないように…。
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◆ 団塊世代にモノ申す! ◆
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梶原しげるさんは“団塊世代よりちょっと下”
昭和25年(1950年)生まれです。
「言葉」と「団塊世代」に対する梶原さんの厳しい指摘がありました。
(梶原)団塊世代が「日本語・言葉に厳しく、造詣が深い」
というのは大間違い。
(ある調査で)国語力が弱い世代が2つあって、
それが10代と50代。
「青田買い」を“青田狩り”といってしまう――。
「汚名返上」を“汚名挽回”と間違えて覚えている割合が
高いのが団塊世代。
この世代は日本語についてシビアに取り組んでこなかった。
言葉に対して「自由」だった。
こう語る梶原さんに対して弘兼さんも
(弘兼)「太陽の季節」のように無軌道なことをするのは若者の特権、
(言葉遣いについて)「面倒くさいことは言うな」という
考え方はありましたね。
僕も60になって初めて知った言葉もたくさんあります。
一番びっくりしたのは「さわりと潮時」。
「さわり」は「物語の冒頭」を言いますが、
正しくは「クライマックス」。
「潮時」は「引退の引き時」と思いますが、
本当は一番の「チャンス」を「潮時」というらしいです。
(梶原)団塊世代はそのように間違えて覚えていて
誰も指摘してくれなかった。
でも30代は学校でしっかり学んでいるんです。
(石川)きょうは冒頭から「日本語」について本気でDONDONする
「ドコモ団塊倶楽部」ということで・・・
(梶原)「本気でDONDON」が終わってからも
「ひとりDONDON」ってやっていまして
必要ないのに新聞の切り抜きを毎日やってるんです。
梶原“探検隊長”が最近気になった話題は
「上野のリンリンが“亡くなった”という言い方」について。
本来は“死ぬ”が正しくて“亡くなる”はおかしいはずが・・・
ある新聞が「上野のリンリンが死ぬ」という見出しを
つけたことに対して「温かさがない」と苦情が寄せられたそうです。
(梶原)場面場面で言葉の使い方は違う。
リンリンに対しては
「リンリンありがとう」「星になったリンリン」の方が
適切かもしれない。
どの言葉が一番適切か――、日本語に対しては
いつも「これが○、これが×」としない方がいい。
(石川)TPOに合わせて表現を変えたり、
(話す人の)性別によって表現が変わってくると思います。
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◆ 「おいしくなくない?」とは? ◆
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最近の若者言葉について
弘兼さんが娘さんとの会話で感じたこと・・・
「おいしくなくない?」
本来は「“まずい”と思わない?」
また、「まずい!これうますぎるよ!」
という表現も耳にするとか・・・
ここでの「まずい」は「意外」だったことを表し
つまり「(思いがけず)とてもおいしい」ということですが、
本来否定的なものであるはずの「ヤバイ」や
「普通にすごい」など、日本語の乱れに対しては
次々に具体例が挙げられました。
これらの疑問はのちほど、北原保雄さんが解説してくださいました。
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◆ 言葉の短縮化は「スピード社会」から? ◆
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○一般的な女子大生の会話(?)をお聴きいただきました
「てゆーか、この間寝坊してきたじゃん。マジなくない?」
「寝坊と遅刻病ヤバクね?ヤバ過ぎる!あの人ヤバイよね」
「私的にアイウエオを小さくするのは…」
「あ、それマジない!何回も言ってるけどマジない!」
「右が1.5で左が1.0でマジ見えないみたいな!」
「ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!」
「最近、和服的なミニー、超可愛くてヤバクねぇ?」
「ああヤバイよね。ヤバイ!ヤバイ!」
「ミッキーのあれもヤバかったよ」
(弘兼)「ヤバイ」だらけですね。
(梶原)尻上がりの言葉が多いですね。
すべてにつながるのは相手に答えを委ねる、
自分で責任を取らない喋り方、曖昧化ですね。
(弘兼)最後が上がる「半疑問」はいつからですかね?
サーファー用語といいましたね。
(梶原)名詞の平板化…「ギター」「ピアノ」とか、
バンドマンは昔からこうでした。
当時はバンドマンであることがステータスだった…。
○言葉の省略化について
(梶原)最近は何でもフレーズが短くなっていますよね。
(弘兼)物事を論理的に考える癖がつくと
文章が長くなるんですよね。
大江健三郎さんの小説は4~5行くらい「。」がこない。
でも最近の芥川賞の作家の小説は「改行」が早い。
(梶原)携帯小説はフレーズが短いから読みやすいですね。
小泉純一郎さんの演説も「助詞」をカットして
それに近い。それが「わかりやすい」と言われた。
(弘兼)短い方が論理的に考えなくて
わかりやすいのかもしれませんね。
「スピード時代」…って古いなぁ(笑)
(石川)何が「スピード時代」だったんですか?
(弘兼)タクシー、新幹線、全てものごとが速くなったんです。
(梶原)オリンピックの時の話です。
北京じゃなくて東京オリンピックですからね。
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◆ 北原保雄さんご登場!日本語講座1 ◆
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番組後半は筑波大学名誉教授で言語学者、
ベストセラー『問題な日本語』著者の
北原保雄さんにも加わっていただきました。
○石川アナウンサーの言葉遣いにも間違いが!?
このパートでは番組をお聴きの方から
放送中にお寄せいただいたご指摘から・・・
「番組の冒頭で石川アナが『ビックリです』と言いましたが
とても気になる言葉です。
“ビックリ”は“ビックリする”ものであって
“ビックリです”はおかしいのではないでしょうか」
(石川)「名詞」に「です」とつけてしまったんですね。
(北原保雄さん)「名詞」じゃなくて「副詞」ですね。
最近は「商売はさっぱりです」と
「副詞」に「です」をつけることもありますが
ちょっと足りない感じがしますね。
「ビックリ」の後どうしたのか――
「ビックリです」だとその間が抜けてますね。
(梶原)『あ~らビックリ!』の方が潔いですね。
「ビックリです」発言後は発言が慎重に・・・
○「微妙」は“ちょっとマイナス”
「娘が外食の際に『おいしい?』と尋ねると
『微妙』と答えるんです。微妙に“うまい”のか、微妙に“まずい”のか
わからないから『やめなさい』と教えています。
(梶原)“判断を持ち越す”時に便利な言葉ですね。
(北原)ちょっと“悪い”時、ちょっと“マイナス”の時に使いますね。
(弘兼)やや否定するときに「微妙」って使いますね。
○「普通にうまい」
前半でも話題にのぼた「普通に・・・」について
(石川)「普通においしい」というのはおいしいんでしょうか?
(北原)「まぁまぁ」ですね。
(梶原)テレビでタレントさんが「普通にうめぇ!」と言うのは
タレントの“役割”として「うまい!」と演じるのではなく
“素”に戻った一般の人間(生命体)として
「おいしい!」と感じているのを
「普通にうめぇ!」と表現するようです。
(北原)業界用語ですね。それは知らなかった。
○「お疲れ様」と「ご苦労様」
「業界用語」の話題となったところで新たな疑問。
目上の人に対する場合の言葉として
「お疲れ様です」と「ご苦労様です」はどちらが正しいのでしょうか?
(北原)「ご苦労様」は苦労をかけた立場の人が言えるわけで
目上の人がねぎらう言葉。
「お疲れ様」は「疲れているだろう」ということを考えて
使うのはいいと思います。
(弘兼)石川さんが梶原さんに「ご苦労様」って言ったらいけないと…
(北原)「苦労」をかけたかどうかによるでしょう。
(石川)かけてるかもしれません…。
(北原)下の人が「ご苦労様でした」と言うのはダメだ――
ということですが、下の人が苦労をかけることはありますから
「ございました」をつけて「ご苦労様でございました」と
言うのはいいんです。
私はややこしい時は両方使わないで
「ありがとうございました」と言っています。
(石川)本当は失礼にあたるかもしれませんが
「“気持ち”はこういう気持ちです」とうまく表現するには
日ごろの人間関係が大切なのでしょうか。
(北原)きょうは「言葉」がテーマですが
大切なのは「表情」や「気持ち」ですよ。
敬語が少々間違えていても、本当に相手を尊敬する
気持ちが表れていれば、(間違いも)気づかれない。
○「ガッツリ」
ラジオをお聴きの方からのメールです。
「ガッツリ」なんて言葉は辞書にありません。
家族に言うと「そうなの?」と驚いていました。
(弘兼)「がっつく」と「がっちり食べる」という言葉を
一緒にしたんじゃないでしょうか?
(梶原)語調、響きが大事なんじゃないでしょうか。
「がぎぐげご」は“力”を持つ言葉ですから。
(北原)擬態語や擬声後は
あまり語源を考えてもしょうがないですね。
「がっ!!」と“噛みついた”感じが出て、
「ガツン!」といくイメージに合うんでしょう。
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◆ 団塊リポート ◆
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外国人のための「鎌倉案内」を中心とした
ボランティアガイドの活動をされている
56才の女性・高松さんに
電話でお話を伺いました。
Q.『ボランティアガイド』を始めたキッカケは?
子供が高校卒業した時に、空いた時間で
好きな英語を生かせる団体を探していたんです。
Q.月に何回活動されているんですか?
団体の方をご案内するのは月に二回、
個人のお客様はだいたい月に一回の割合です。
Q.どのようなコースを案内してくださるんですか?
団体のお客様の場合は、鶴岡八幡宮から、長谷寺、
高徳院の鎌倉の大仏をご案内いたします。
個人のお客様の場合は、リクエストをお伺いして
こちらでプランを作成して、北鎌倉なども
ご案内いたします。
Q.外国人の方と接していて言葉が通じなくて
もどかしい思いをしたことはありますか?
本当に伝えたいとか、仲良くなりたいとか
楽しんでもらいたいという気持ちで、一生懸命、
気持ちで表すようにするとなんとか伝わるようで
「心が通ったかな」という瞬間はあります。
ここでも「気持ち」という言葉が出てきましたね。
たとえ正しい言葉遣い、表現でなくても
気持ちを込めることで真意が伝わることは
異国の人との間でもあるんですね。
正しい表現、美しい言葉も大切ですが、
コミュニケーションは「気持ちが第一」なのかもしれません。
でも、本来の使い方とは違った「ヤバイ!」を
外国人の方には覚えてもらいたくはない…ですよね。
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◆ 日本語講座2 ◆
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●「全然○○ある」というのは間違い
番組に届いたメールから――
『「全然」の後は「…ない(否定)」なのでは?』
(弘兼)最近「全然おいしい」「全然OK」という表現ありますよね。
(北原)明治や大正の頃は「全然」の肯定を使っているんです。
今は規範的には「打ち消し・否定」の方がいいでしょうね。
●「ら」抜き言葉
(梶原)テレビのバラエティ番組で実況をする時に
ディレクターから
「あえて『見れます。見れます。全然見れます!』
と誤った言い方で言ってくれと頼まれたんです。
(北原)「ら」抜きですよね。正しくは「見られます」ですが
アンケートを取ると、皆さん「おかしい」と言うんですが
正しく使っているかというと「見れます」と言っているんです。
(弘兼)「見られる」では、「可能」の「られる」と
「受け身」の「られる」とややこしいから、
「見れる」と言った方が「可能」だけですから
わかりやすいんですけど、正しくは違うんですよね。
北原保雄さんの「言葉講座」は大好評!
(石川)「否定」ではアナウンサーがしてしまいがちな誤りで
「あわや・・・する」という場合で
「あわやホームランという当たり」と
ホームランだったらいいことなのに、
「あわや事故に…」という場合と間違いやすいです。
(弘兼)悪い時に「あわや」って使いますよね。
●ご飯は「よそう?よそる?」
(北原)「よそう」が本来でしょうけど
「動詞」の終わりを「る」にすることも多いですから
「よそる」も言いますね。
(弘兼)漢字はどう書くんですか?
~~ スタジオの一同が辞書をひきながらの放送と
なりかけたところで、ひとまず曲へ。
お聴きいただいたのは シーゲル梶原さんの
「BOATMAN’S SONG(舟歌)」 ~~
(石川)ご飯を「よそう」の漢字は
「装い」という字を書くんですね。
「手ヘン」の字かと思っていました。
ちなみに、北原保雄さんが使っていたのは電子辞書。
一方、梶原しげるさんは“紙モノ”の辞書。
でも昔ながらの辞書にもいいところはあります。
梶原さんが力説してくれました。
生放送のスタジオには“本”の辞書を持参して・・・
(梶原)無駄に見られるのがいいんです。
偶然 遭遇した言葉を見て「へぇ」って思ったり
ある種の「ネットサーフィン」みたいで楽しいです。
(北原)小さなお子さんには
本の辞書を使ってもらいたいですよね。
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◆ 日本語講座3 ◆
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ラジオをお聴きの皆さんから番組中にお寄せいただいた
「言葉」に関する質問を北原保雄さんに
お答えいただきました。
番組をお聴きの方から鋭い質問がたくさん届きました
Q.「耳障りのよい」「生きざま」が気になります。
「耳障り」は「不快」な気持ちを表す言葉なのですから
「耳障りの良い言葉や音楽」はないはずですよね?
「生きざま」の「ざま」は「ざまあみろ」とか
「死にざま」のように悪い意味で使うはずなので
「素晴らしい生きざま」はありえませんよね?
(弘兼)「生きざま」は最近できた言葉らしいです。
昔持ってた古い辞書には「死にざま」しかありませんでした。
(北原)「ざま」というのは悪い言葉、きつい言葉です。
だんだん使われるようになってきたんでしょう。
(梶原)「生きざま」っていう言葉が使われる場面は
「俺の生きざま見てくれ!」っていう
人生に起伏の多い人が使いますよね。
(北原)「さま」を強調したのが「ざま」、
「あのさまを見ろ」が「あのざまをみろ」になったんです。
(北原)「耳障り」は本来「障る」という字しかなかったのですが
「触る」と誤解して
「耳あたり」が「耳さわり」となったのでしょう。
「目障り」には「目さわり」という言い方はありませんから
「目障り・耳障り」は「障害になる」というのが正しいですね。
(梶原)「目触りがいい」という表現を定着させたらたいしたもんだ。
「君はいい目触りしてるね」とかね。
(北原)「石川さんは目ざわりがいい」とかね(笑)
(石川)「ウロチョロしないで」っていうことなのか、
どっちなんだ?!って思っちゃいました(笑)
Q.「KY(空気が読めない)」は大嫌い!私には“耳障り”です!
「KY」をはじめとする略語をどう思いますか?
『KY式日本語 ローマ字略語がなぜ流行るのか』著者でもある
北原保雄さんのご意見は??
(北原)私も「KY」は反対です。
「KY」などを使わない大人の方に
実態を知ってもらいたいので本にしたんです。
最近の子供たちは「言葉いじり」の度が過ぎています。
(アルファベットを使うのは)
パソコンでローマ字を打つので「空気」だと
アタマが「K」ですよね。
「Y」で「読めない」というのは
「読め」は「可能」ですが「ない」は「否定」、
「KY」=「読めない」が定着したので今度は「R」をつけて
「KYR」で「空気読める(RU)」というのが出てきました。
(弘兼)これ、一生懸命覚えても
5年後には誰も使っていないかもしれない(笑)
―――――――――――――――――――――――――
◆ 日本語講座~番外編 「HD」とは?? ◆
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「KY」は広く世間に定着した言葉の代表例ですが
本来、ほんの小さな仲間内だけで使っている
言葉なんて取り上げる意味がない――と思っていた
梶原さんですが、こうした言葉を集めて
一冊の本にしてみたら・・・
意外にも「意味がある」ことだと再認識したそうです。
いくつか例を挙げていただきました。
●「HD」 (石川:「ハードディスクですか?」)
(梶原)「HD」は「鼻毛出てる」。
ストレートに言われるよりも“クッション”になるんです。
●「CZ」 (弘兼:「ズボンの前が開いてるときは?」)
(北原)「CZ」です。 「チャック全開」(という意味)。
(梶原)「チャック開いてますよ」と言われるよりも
ひと笑いがあって、あいまいな距離の取り方が
恥ずかしがり屋さんにはなかなかいい言葉なんです。
(石川)オブラートに包んで表現してあげないと
いけないんですね。
(北原)「KY語」は「隠語」ですから、
グループの中で隠語を使っていると
他の人が入ってこられない――「特別なグループ」
という「排除」の使い方ができる。それから、
本人だけにわかる遠回しの言い方もできますし
逆に「相手がわからない」から失礼な言い方もできる。
●「どんぐりころころDBK」
KY式・歌?も紹介してくださいましたが・・・
♪どんぐりころころDBK(どんぶりこ)
♪お池にはまってSTH(さぁたいへん)
♪どじょうがでてきてKNW(こんにちは)
(弘兼)「こんにちは」って言った方が早いじゃないですか!
♪坊ちゃん一緒にABS(あそびましょ)
(梶原)お笑い、遊びです。
(北原)あまり目くじらを立てないで聞き流してください。
♪どんぐりコロコロDBK(!)を紹介する梶原さん
○「KY」は生き残るか??
(石川)将来的に「広辞苑」などに「KY式日本語」が
掲載されるとしたら「日本の人口の何%が使う」などの
尺度はあるんですか?
(北原)「KY語」だけじゃなく新しい言葉は
ある程度長い間、多くの人がその言葉を使うようになると
「市民権」を得たことになって、本当は間違っていても、
皆さんが使えば「日本語」になってしまいます。
まぁ、この中で残る言葉なんかないです(笑)
(梶原)「KY」は時代を表す言葉として残るかもしれないですね。
「KY語」の話題も「OMA」=大盛り上がり(?)
あっという間に出番が終わってしまった
北原保雄さんの感想は・・・
「もっとお話ししたかった」
番組をお聴きの方も巻き込んで
大いに盛り上がった今回のテーマ、
放送中は番組始まって以来といえるほどの
たくさんのメッセージが寄せられました。
お聴きの皆さんのご感想も
「私も言いたい!」 「もっと聞きたい」
というものだったのではないでしょうか。
「言葉」がテーマということから生放送中は
出演者・スタッフ全員が「言葉遣い」に気を使い
何かひとつ言葉を発するにも慎重になるというように
緊張感の漂う2時間となりました。
特に石川真紀ぴょんの「ビックリです」に
ご指摘をいただいてからは より一層・・・。
―――――――――――――――――――――――――
◆ エンディング ◆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(弘兼)あっという間に終わりました。
語り尽くせないですね。
(石川)ちょうど「本気でDONDON」と
同じ時間帯の生放送でしたが
感覚がよみがえることはありましたか?
(弘兼)伊藤佳子さんを呼べばよかったですね
(梶原)(お昼の放送は)自然ですね。体内時計は残ってます。
~~ 最後にラジオをお聴きの皆さんへ
梶原しげるさんからのメッセージです ~~
(梶原)あの人の敬語はなぜムカつくのか――?
同じ敬語を使ってもムカつく敬語と
ムカつかない敬語があると思うんです。
敬語って「正しい」「間違いのない」とかじゃなく
「すべらない」ことこそ大事なんじゃないか?
『すべらない敬語』にはそういう具体例が
書いてありますので、ぜひお読みください。
◎梶原しげるさんの著書『すべらない敬語』は
新潮新書から714円(税込)で発売中です。
梶原しげるさんのオフィシャルサイトにも
アクセスしてみてください。
こちらをクリック!(梶原しげるさんのオフィシャルサイトにジャンプします)
生放送を終えての記念ショット!
―――――――――――――――――――――――――
◆ 次回のドコモ団塊倶楽部は ◆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
6月28日(土)11時~12時55分
パーソナリティには音楽評論家の 木崎 義二さんを
お招きします。
テーマは題して・・・
『「S盤アワー」「L盤アワー」は
団塊世代の音楽版・黒船来襲だった!』
文化放送で「S盤アワー」が始まったのは昭和27年4月。
つまり開局と同時だったのです。
6月28日の放送では
“団塊世代の音楽のルーツ・懐かしのラジオ番組”を
楽しく大研究します!
当時のヒット曲もふんだんにおかけする予定です。
番組をお聴きの皆さんからも「S盤アワー」「L盤アワー」を始め
「音楽のルーツ」「懐かしのラジオ番組」にまつわる
メッセージをお寄せください。
メールはこちらから。
6月28日の「ドコモ団塊倶楽部」をどうぞお楽しみに!
―――――――――――――――――――――――――
◆ 番組の中でおかけした曲目 ◆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
夜明けのスキャット / 由紀さおり
ラブス・ミー・ライク・ア・ロック / ポール・サイモン
スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス
/ ジュリー・アンドリュー
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン / フランク・シナトラ
BOATMAN’S SONG(舟歌) / シーゲル梶原
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ようこそドコモ団塊倶楽部へ
「ドコモ団塊倶楽部」は熱い青春時代からラジオを お聞きいただいている団塊世代の皆様に、心地よい 音楽と話題にのせてエールを送り続けている番組です。 番組は毎月1回の放送で、2005年1月よりスタート、 あの頃も、そして今も輝き続ける団塊仲間の方のお話 を伺ったり、懐かしい時代を紐解いてみたり・・・・。 レトロに浸る心地よさと同時に、今をそしてこれからを 楽しんで生きる気分をお届けしています。 番組のスーパーバイザーは1947年生まれ団塊ド真ん中・ 漫画家の弘兼憲史さんと団塊ジュニアを代表して石川真紀アナウンサー。
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