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2022年01月21日
第166回直木賞決定!
直木賞は今村翔吾さんの『塞王の楯』と
米澤穂信さんの『黒牢城』の同時受賞となりました。
この2作の一騎打ちとはみていましたが、
時代小説どうしの受賞は「ない」と思いっきり断言してしまいました。
見事に外れましたね。
時代小説2作の同時受賞は過去記憶にありません。
ただ、同じジャンルとはいえ、
米澤さんの作品はミステリーの要素も強いし、
今村さんの活劇的要素をふんだんに盛り込んだ作品とは
読み心地もまったく異なりますので、
ここはぜひ、両方とも読んでいただきたいと思います。
芥川賞のほうは乗代雄介さんの『皆のあらばしり』推しでしたが、
残念ながらこちらも外れ。
砂川文次さんの『ブラックボックス』が受賞しました。
元自衛官の経歴をもつ砂川さんは、
これまで主に戦争を題材にした作品を書いてきましたが、
受賞作はうってかわって自転車便のメッセンジャーが主人公です。
ただし、「メッセンジャーが主人公」といっても
えっ?と驚くようなかたちで物語が転換するのですけど。
コロナ禍の東京が舞台の小説ですので、こちらもぜひ読んでみてください。
みなさん本当におめでとうございます!
投稿者 yomehon : 2022年01月21日 05:00