2006年04月04日
読書とは切っても切れないもの
ネクストのHPからお引越ししてきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
ご存知ない方のためにちょっと説明しておきますと、
このブログは、本を買うことを人生の最優先事項にしているワタクシと
本にまったく理解を示さない野蛮人（ヨメ）との戦いの記録です。
そんなわけで、狭い我が家には本が溢れまくっており、
ヨメが機嫌を損ねるきっかけも、いつも決まって本のこと。
まず家中にあふれている本のこと。
そして食べてすぐ寝転んで本を読むこと。
散らかった本を目にしては掃除機で文庫本を吸い取ろうとし、食後の読書を楽しむ僕を見ては「ウシになりやがれ！」と中指を立てたりします。
はぁー。嘆かわしい。
どうしてヨメにはこの気持ちよさが分からないのだろうか。
たくさんの本に囲まれたこの心地よさ。
おなかいっぱい食べた後に大好きな本を読むこの幸福感。
それにヨメの狼藉にはもう慣れました。
わけのわからない言葉を叫びながら掃除機を振り回しても、未開の地に赴いた宣教師のように、慈悲と哀れみの心でもって接すればいいのです。
「ウシになりやがれ！」と呪いの言葉を浴びせられても、体型はすでにブタなのですから、いまさらウシになってもどうってことありません。
でも、つい先日、思いもよらないことからヨメがキレました。
本を読んでいたら、突然脳天を突き上げるような衝撃に襲われたのです。
気がつくと、僕の小指が根もとまで鼻の穴に埋まっているではありませんか！
「いっふぁいわにをするのにゃ！！（いったい何をするんだ！！）」
鼻に指をめり込ませたまま、涙の滲む目でヨメを睨みつけました。
どうやら僕は本を読みながら無意識のうちに鼻をほじっていたらしい。
その様子を見てイライラしたヨメが僕の腕を小突いたらしい。
そんな状況がようやく把握できました。
それにしても鼻をほじっている人間の手を小突くなんて！
割り箸で鼻を突くというのは喧嘩必勝法のひとつですが、まかり間違えば人を死に至らしめることもある禁じ手。よい子は絶対に真似してはいけない喧嘩テクニックだというのは常識ではないですか！
でも冷静に考えてみると、どうやら僕はまったく無意識に鼻をほじっていたらしい。
試みに、本を読みながら「鼻をほじらないこと」を自分に課してみた。
するとなんということだ・・・じぇんじぇん進まない！
じゃあ、と鼻をほじってみました。
すると・・・おお！なんということだ！どんどん読み進む！！
僕を痛い目にあわせたことは許し難いが、ヨメのおかげでひとつの発見をしました。
僕の読書は無意識の鼻ほじりと分かちがたく結びついていたのです！
『鼻ほじり論序説』ローランド・フリケット【著】 難波道明【訳】（バジリコ）は、“セックスよりも愉しく、しかもリスクなし！人類史上最古、最高の快楽である「鼻ほじり」”（帯より）に関する本邦初の手引き書です。
この本によれば、太古の昔から人類は鼻ほじりを楽しんできました。
紀元前９８５年の鼻インフルエンザの蔓延によって、人類は鼻ほじりの技術を芸術の域にまで高めます。
以来、さまざまな技やルートが開発されてきました。
「旋回抜き差し」「巻貝ほじり」「コルシカ突き」
この本では難易度の高い技がいくつも紹介されています。
「泳いでいるとき、鼻くそはどうなっているのですか？」
「他人の鼻をほじっていもいいのですか？」
人体の構造やマナーに関する質問とその答えものっています。
著者のローランド・フリケット氏は、１９３４年生まれ。世界に名をはせる鼻ほじりの第一人者。聖繊毛大学で医学を学んだ後・・・あのーもうおわかりかと思いますが、この本は全編これジョークでできた本です。
聖繊毛大学なんて存在しませんし、著者の名前だってロール（丸めて）、フリック（弾き飛ばす）をもじっているに違いない。
巻末には「鼻ほじり星占い」や「鼻ほじりマーチ」の譜面までついて至れり尽くせりのジョーク本ですが、僕が一瞬マジになって読んだのが、
「鼻くそをほじっていて注意されたとき、どんな言い訳が可能ですか？」
という質問への答え。
そこにはこうありました。
●「ほらみんな、この色、大きさ、形を見てごらん！」
●「シーッ、静かに。みんなが欲しがるといけないから」
●「手伝ってくれるの？ありがとう。実はくたくただったんだ」
つまりこういうことですよね？
ヨメが僕の鼻ほじりに気がついてキレそうになったときに、
「ホラ、この色、大きさを見てごらん！」とみせろと。
「シーッ、静かに。まわりの人が欲しがっちゃうから」と小指を差し出せと。
「手伝ってくれるの？ありがとう！」と鼻先を突き出せと。
・・・・・あり得ない。
投稿者 joqr : 2006年04月04日 16:51