9月5日放送分後記
みなさま、こんにちは。
ゲストに【湯原昌幸さんと荒木由美子さんご夫妻】を
お迎えした2回目の放送はいかがだったでしょうか?
お2人が結婚された直後、
同居していた湯原さんのお母様が病に倒れ、
後には認知症に・・・。
それから20年以上に渡り、湯原さんは外で働き、
荒木さんはお義母様の介護と、息子さんの育児で
想像を絶する、もはや戦いと言ってもいいような毎日を
すごされてきました。
比べるものではないかもしれませんが、
実母の介護経験のある私よりも、
介護と育児を両手に抱えた荒木さんの辛さといったら、
もう、書きつくせないし、語りつくせないと思います。
そのすべてを物語ることができるのは涙しかないですよね?
荒木さんご自身がおっしゃっていましたが、
強い心でいられたのは、「自分(●●)に負けず嫌い」の性格。
私とちょっと似ているかもしれません。
そして、もしかしたら、全てが初体験の
「結婚生活」と「育児」と「介護」が
いっぺんにやってきて、受け入れざるを得ない状況になったことが、
この苦境を乗り越える底力になったのかもしれませんね。
また、湯原さん、荒木さん、お母様3人の関係のバランスが
絶妙だったんだと思います。
これは湯原さんが荒木さんをえこひいきすることで、
逆に荒木さんとお母様の親密な関係性を築きあげた
知恵の勝利でしょう。
介護と育児に追われ、女としてのご自分の人生がなにもない
と感じた荒木さんの絶望、
愛する妻を辛い境遇に置いてしまった湯原さんの葛藤、
お2人の様々な感情と思い出が頭の中で錯綜して、
私も涙をこらえるのに必死でした。
語りつくせない夫婦の衝突があったかもしれませんが、
お母様をお見送りになられたいま、
お2人は、失われた“青春時代”を謳歌していらっしゃいます。
生きること、夫婦であること・・・
人生のヒントがたくさん詰った
2週間にわたるインタビューでした。
さて、次回は映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんを
お迎えします。どうぞお楽しみに。