2月1日放送分後記
今回のお客様は先週に引き続き、俳優の宝田明さんでした。
前回、満洲からの引き揚げ経験と引き揚げ船で見た船の艦長さ
んの姿が、現在上演中のミュージカル「タイタニック」の艦長
役に役だっているという秘話がありました。
エピソードからもわかるように、戦前、戦中、戦後を大陸で暮
らしたという宝田 明さん。
たしかに、そう言われると、宝田さんの立ち居振る舞い、醸し
出すおおらかな空気が“大陸的”だと感じる部分がありました
。
そういえば2週とも、打ち合わせ場所でもスタジオでも、75
歳というお歳を考えたら驚くほど背筋がピンとまっすぐ!あの
ハンサムでダンディな宝田さんのイメージそのままでした!
そんなおおらかでハンサムな宝田さんの雰囲気が一変したのが
、満洲で生き別れ、シベリアに抑留されていたお兄さんのお話
になった時。
経験した方しか語ることのできない壮絶なお話に、ただただう
なずくことしかできませんでした。
普段、私たちは簡単に、辛いだの、苦しいだのと言いますが、
これからは恥ずかしくて言っていられないと強く思いました。
また、宝田さんの映画スター時代のお話にも感動!特に尊敬す
る監督として、なんと自分と同じ!成瀬巳喜男監督をあげられ
たことにさらに感動です。
若かりし頃の宝田さんが、セリフのないわずか20秒のシーン
を成瀬監督にNGを出されながら、1,2日もかけて撮影した
という「放浪記」のエピソードは、凄い時代だったんだなと思
うと同時に、インディーズで映画を作っている身としてはうら
やましい限り!!
さっそく成瀬作品の中から若かりし頃の宝田さんが四苦八苦さ
れた20秒のシーンを探してみたいと思います!
さて、次回は、俳優の内田朝陽さんをゲストにお迎えします。
どうぞお楽しみに。