2月1日放送分後記

今回のお客様は先週に引き続き、俳優の宝田明さんでした。

前回、満洲からの引き揚げ経験と引き揚げ船で見た船の艦長さ
んの姿が、現在上演中のミュージカル「タイタニック」の艦長
役に役だっているという秘話がありました。

エピソードからもわかるように、戦前、戦中、戦後を大陸で暮
らしたという宝田 明さん。

たしかに、そう言われると、宝田さんの立ち居振る舞い、醸し
出すおおらかな空気が“大陸的”だと感じる部分がありました

そういえば2週とも、打ち合わせ場所でもスタジオでも、75
歳というお歳を考えたら驚くほど背筋がピンとまっすぐ!あの
ハンサムでダンディな宝田さんのイメージそのままでした!

2宝田小.jpg


そんなおおらかでハンサムな宝田さんの雰囲気が一変したのが
、満洲で生き別れ、シベリアに抑留されていたお兄さんのお話
になった時。

経験した方しか語ることのできない壮絶なお話に、ただただう
なずくことしかできませんでした。

普段、私たちは簡単に、辛いだの、苦しいだのと言いますが、
これからは恥ずかしくて言っていられないと強く思いました。

また、宝田さんの映画スター時代のお話にも感動!特に尊敬す
る監督として、なんと自分と同じ!成瀬巳喜男監督をあげられ
たことにさらに感動です。

若かりし頃の宝田さんが、セリフのないわずか20秒のシーン
を成瀬監督にNGを出されながら、1,2日もかけて撮影した
という「放浪記」のエピソードは、凄い時代だったんだなと思
うと同時に、インディーズで映画を作っている身としてはうら
やましい限り!!

さっそく成瀬作品の中から若かりし頃の宝田さんが四苦八苦さ
れた20秒のシーンを探してみたいと思います!

さて、次回は、俳優の内田朝陽さんをゲストにお迎えします。
どうぞお楽しみに。

2009.02.01

安藤和津 トークマルシェ

安藤和津さんがさまざまなジャンルで活躍されている方をお迎えして、その時々に興味と関心の高い話題を伺います。安藤和津さんは、エッセイストとして、二人の娘の母として、俳優・映画監督の妻として、CNNの元ニュースキャスターとして、母の介護をしてきた女性として・・・いろいろな視線で優しく面白くインタビューしています。日曜日の朝、トークのマルシェ(市場)へようこそ。


プロフィール

東京生まれ。初等科から高校まで学習院に学ぶ。
上智大学独文科卒業後、イギリスに留学。エッセイストやコメンテーターとしてテレビ番組に出演。夫は、俳優・映画監督の奥田瑛二氏。著書は『女盛りは子育て盛り-Momoko&Sakura』文化出版局、『月うさぎ』奥田瑛二絵、あすなろ書房、『あいうえお-安藤和津の主婦と生活』PHP研究所、『愛すること愛されること』講談社、『てきぱき家事絵本』小学館、『忙しママの愛情レシピ121』講談社、『愛すること愛されること』講談社<講談社文庫>、『さくらうさぎ』奥田瑛二絵、ミキハウス、『オムツをはいたママ-母との愛と格闘の日々』グラフ社、『長い散歩』学習研究社 など